東北の焼きそば王者といっても過言ではないほど、圧倒的な支持を得ているのが、マルちゃん(東洋水産)の「焼きそばBAGOOOON(バゴォーン)」。他社の超メジャー商品もなんのその、「焼きそばといえばコレでしょ」と当たり前のように自宅に大量にストックを置いている地元民もかなり多いといいます。北海道の絶対的エース「やきそば弁当」に続け! といわんばかりに今、地域限定のカップ焼きそばがとにかく熱いです。
ちなみに「バゴォーン」という聞きなれないネーミングですが、元々アメリカンコミックなどで、ピストルの発射音として使われていた擬音が由来だとか。1979年発売当時、メインターゲットである若年層に、「自分の夢や将来の目標に性格に“照準”を合せて頑張って欲しい! 」との思いを込めて付けられたそうです(東洋水産公式サイトより)。……なんと、そんな深いメッセージが込められていたんですね。
さて、東北・信越地方限定で販売されているこの焼きそばバゴォーンですが、現在発売されているのは、焼きそばバゴォーン(通常版)、濃厚甘口味、海鮮うま塩味、チリトマト味の計4種類。
29年間焼きそばバゴォーンを知らずに生きてきたアラサ―女記者が、生まれて初めてその味を全種類体験してみました!
まずは通常版のバゴォーンを堪能してみます。北海道のやきそば弁当のように、こちらはわかめスープが付いています。湯切りのお湯で作るのもコクがあって美味しそうですが、バゴォーンは別に熱湯150ミリリットルで作るのが定番のようです。
もっちりツルツルとした麺に、フルーツを使った中濃ソースがまんべんなく絡んでめちゃくちゃ美味しそう。なによりもキャベツが他社よりも大ぶりな気がします。そしてチキンダイス! 食べた感じは「本格的なハム」という印象で、小さ目ながらもしっかりと肉の旨味を感じます。バゴォーンすげえ!
そしておおめに沸かしたお湯で作ったわかめスープも絶品。これ、焼きそばに付いているオマケとは思えないくらい、クォリティが高いですよ……! しつこくなく、あっさりと、口の中をリフレッシュしてくれるので、焼きそばがどんどん進みます。
お次は「濃厚甘口味」。ウスターソースと中濃ソースをベースに、ポークエキスと玉ねぎを加えた、自然な甘みが後をひく一品です。
定番よりも若干濃い目の色の麺。見た目よりも濃くないので、甘みがクセになって一気食いしてしまいました。わかめスープのあっさりさがベストマッチかも。
次に「海鮮うま塩味」。
こちらはポークエキスをベースに、隠し味のオイスターソース、昆布とホタテの旨味を効かせた海鮮系塩味ソースです。
あっさり、さっぱり、食べやすいのにガッツリ海鮮の旨味が広がります。なにより、具材のかに風かまぼこが良い仕事をしている。旨味スープをまとっているので、噛みしめたときに「ジュワッ」とさらに口中に旨味が増すんです。いいぞ……、いいぞ、これ! アラサ―記者にはこのあっさりさが嬉しいんです。
さあ最後は4種類の中でも変わりダネの「チリトマト味」。全国的にも、チリトマト味ってかなり珍しいんじゃないでしょうか。
香辛料とチーズパウダーで独特のコクを出し、最後にチリでピリッと口が引き締まる。これはイタリアン! いや、焼きそばなとイタリアンが絶妙に融合している感じです。今まで食べたことのない新ジャンルかもしれません。
食べながらふと思ったんですが、「これってわかめスープで“つけ麺”風にしたら、スープもイタリアン風味でになるんじゃね?」と。試してみたら、……これ意外とイケます。あっさりスープにトマトとチリの柔らかな絡みが混じり、この焼きそばにぴったりなスープに変身! お好みで試してみて下さい。
これらの焼きそばバゴォーンですが、東北・信越地方出身の人々にとってソウルフードといっても過言ではないようで、名前を出した途端話が盛り上がること間違いなしです。発売は地域限定ですが、インターネットの大手サイトでも扱っていたりするので、話のネタとしても一度試してみる価値ありです!
(青山ゆずこ)
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