秋が深まるにつれ、徐々に高まってくる「ラーメン欲」(筆者だけ?)。まさに今こそ熱々のラーメンが欲しくなる季節だ。ラーメンといえば、街中で豚骨臭を嗅いだときはもちろん、自宅で夜中に小腹が空いたときに、なぜか猛烈に食べたくなるメニュー。
でも家にはインスタント麺しかない……。インスタント麺もそれはそれでウマいが、もっと「お店クオリティ」に近づけられたらいいのにと日々感じていた。
そこでネット上で情報を探してみると、NHKの「ためしてガッテン」で「即席ラーメンを打ちたて生麺のように変身させる魔法ワザ」が放送されていたらしい。
その魔法ワザとはなんとも簡単で、インスタント麺をゆでるときに重曹を入れるだけでOKだというのだ。重曹!? 鍋が焦げたときや湯のみの茶渋を取るときのために常備しているけど! 食べ物にも使えるの? 使っちゃっていいの? 重曹=お掃除グッズとしか認識していなかったおバカな筆者だが、「これは使える!」と確信した。
同放送は非常に話題になったようで、Togetterにも「【仰天!食卓の魔法】 即席ラーメンを打ちたて生麺のように変身させる技」として、実践した人の声が数多く集まっている。
Twitter上では、実際に作ってみた人から「麺が結構もちもちになってる」「モチモチっていうか、モチャモチャっていうか」「すげぇ〜とてもいつも食べている安いインスタントラーメンとは思えん」など感動の声がいくつも寄せられている。
これはやってみるしかない! そこで今回はTogetterの情報を参考に作ってみた。
用意する食材は、インスタント麺(スープ付き)、お好みでチャーシューやメンマ、ネギ、スイートコーンなど。そして今回のキーマンとなる重曹。我が家にある100均で購入した重曹の裏側をあらためて見ると、掃除や洗濯の用途のほか、「お料理やお菓子作り」にも使えるという。
野菜をゆでてアク抜きしたいときやオムレツをふんわりさせたいとき、肉や魚をやわらかく仕上げたいときなど……最強すぎる粉だなと認識した。
さっそく作っていくことにしよう。まずはゆで湯として、500ミリリットル程度の水を沸騰させた後、大さじ半分の重曹を入れて、湯を軽くかき混ぜる。
そこへインスタント麺を投入。数秒後に重曹効果なのか(?)、ボコボコと勢いよく泡立ってくる。この強力な泡が生麺風に仕上がる秘訣なのか!?
続けて麺をほぐすと、泡立ちがより一層強まった気がしないでもない。3分たったところで麺を器にあげたところ、見た目はツヤツヤでテカテカ。妙に艶があるのだ。おいしそう。
同時に別の鍋で作っておいたスープを注ぎ、具材をトッピングして完成(麺が見えなくなってしまった)。ちなみに重曹を含んだゆで湯は少し苦みが出るそうで、スープ用のお湯には使えないという。見た目的にも白濁して、ドロドロなので使わないほうがよいだろう。
さて、気になる麺の質感は「つるんつるん」「ちゅるんちゅるん」といった印象だ。口の中で勢いよく跳ねる感じとしっとり感が両立している。
見た目の通り、表面がつるつるしているのはもちろん、インスタント麺とは思えないほどコシが生まれている。生麺特有のモチモチ感までも楽しめる。
家族にも「今日はインスタント麺で手抜きしてます」とは言わず、「今日はラーメンです」と告げて出したところ、「おいしい」「コシがある」との感想をもらった。後で「実はインスタント麺だった」と伝えると、意外な表情をしていた。いい反応!
重曹をひとつまみ入れるだけで、インスタント麺が劇的に変わる裏ワザ……手軽にできるのでぜひ皆さんも試してみてはいかがだろうか。
(池田園子)
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