小型プロジェクターで路上に文章を投影して、子どもとの散歩道を絵本にするシステム「路上絵本」がすてきです。ポスト、木、水たまりなど道にあるすべてのものを絵に見立て、そこに物語となる文字を添えることで、デジタルを使った新しい絵本が生まれています。
「路上絵本」は面白法人カヤックの佐藤ねじさんによる個人プロジェクト。システムの仕組みとしては、絵本型の箱の中にモバイルプロジェクターと1台のスマホをつないでセットし、もう1台のスマホから文字を入力するというものです。リアルタイムで絵本型の箱から道へ文字が出力されます。
紹介動画では男の子と散歩しながら路上を「まちでんしゃ」という絵本にしていきます。点字ブロックの上に「がたんごとん」「せんろはつづく どこまでも」という文字をすべらせたり、通りがかったポストに「ポスト駅に到着〜!」と投影したりして、散歩道を電車の物語に演出。男の子も文字の上を笑って走り回ったりと楽しそうです。
今回モバイルプロジェクターにはアドトロンテクノロジー社「VIVITEK QUMI Q5」を使用したらしく、同様にスマホの画面を遠隔操作で投影できる製品を用いれば、「路上絵本」のシステムは自分でも作れるそうです。佐藤さんは「プロジェクターは絵本型の箱に入れなくてもいいのですが、子どもに魔法を見せるために、あえてパッケージ化するのがポイントだと思っています」とプロジェクターの見た目に工夫を取り入れることも勧めています。
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