VR(バーチャルリアリティ)ヘッドセット「Oculus Rift」。2012年に発表されるとたちまち話題になり、今年3月には米Facebookが開発元(創設者は21歳)を20億ドルで買収――そんな激アツなアイテムが、ニコニコ超会議3でもブームになっていた。
Oculus Riftの特徴は何と言っても“仮想現実の世界に浸れる”こと。筆者も実際に体験してみて初めて分かったが、確かに臨場感が圧倒的なのだ。これは未来を感じざるを得ない。会場には、ざっとチェックしただけでも7ブースに体験コーナーが設置されていた。内容別で見ると2日間で26種類以上が登場したようだ。その1つ1つが遊園地のアトラクションのような驚きを与えていただろう。
ちなみに、Oculus Riftはまだ市販されていない。現状は、開発者向けキットのみ流通している段階だ。だからこそ、こうした参加型イベントは一般ユーザーが体験できる絶好の機会となる。以下、7ブースを紹介していこう。参考までにニコ動のタグも付けておく。
新型デバイスの魅力を最も発揮していたのが「超Ocufes」。ユーザーに企画・準備・運営すべてを丸投げした「まるなげひろば」内の一画で、Oculusの開発者たち多数参加していた。展示デモ数も2日間で計17個と断トツで多い。
公式サイトでタイトル一覧を確認できるが、筆者が体験したのはハイテンションなキャッチフレーズに相応しいクオリティばかりで凄かった。特に、「天空の城ラピュタ」をイメージさせるタイトルでは、“逆さまになって少女を救出する”感覚が本当に味わえた。同コーナーは、他ブースに比べて待ち時間が短かったのもポイント。
タイトル例:
「超Ocufes」の向かいにある「ニコニコ学会βシンポジウム」でも、複数のOculus作品を展開。「MikuMikuSoine(ミクさんと添い寝できるアプリ改)を作ってみた」や「PAXパワーグローブでミクさんに触ってみた」など動画で話題になった逸材を実際に体験できた。
注目すべきは、ちょっとジャンプするだけで幕張メッセの天井まで到達できる「超会議ジャンプ」。小型カメラをクアッドコプターに搭載して空撮→Oculus用に映像処理することでスーパージャンプを仮想体験させるものだが、完全に遊園地クオリティだった。27日には「第6回・研究してみたマッドネス」で講演も行っている。
「超アニメエリア」の端っにセットされていた「To LOVEる-とらぶる-ダークネス」ブース。ここでは、表現の限界に挑戦し続けている少年漫画とコラボした「超すけすけゴーグルくん -ラッキースケベ体験-」を楽しめた。
詳細は別記事を参照してほしいが、みんなで同じところを見つめるとキャラクターの衣装が透けてくるというもの。正直“ラッキースケベ”とは少し違うのではないかと思ったが、チームプレイなのは興味深かった。筆者が参加した回では、「まず、胸からね!」「上上上上」「次、下下下!!」といった良い感じの交流があった。
ねとらぼでも何回か紹介した初音ミクと握手ができる「Miku Miku Akushu」。この改良版が、「超ボーカロイド感謝祭」の超ボカロキャラ握手会に降臨していた。3次元感触インタフェース「Novint Falcon」を使って、次元の向こう側にいるミクさんと接触できる。とにかくミクさんがひたすらかわいくて困る。
自衛隊ブースでも、Oculusが活躍。護衛艦「しまかぜ」の模擬演習を追体験することができた。船内をぐるぐると見渡せるのは貴重な経験に違いない。ちなみに、真後にはアパッチが展示されていた。
「超囲碁・将棋・電王」ブースでは、第3回将棋電王戦の対局場(有明コロシアム・両国国技館・あべのハルカス・小田原城・将棋会館)を、棋士と電王手くん双方の視点から追体験できる。手元のスイッチで簡単に切り替えでき、実際に試してみると、Oculusを活用した中継は本当に革新的だったことがよく分かる。
近未来のニコ生はどうなっているのか。その一端がニコニコの歴史と未来を体験する「超時空ニコニコ研究所」ブースで示されていた。運営が未来のデバイスとして選択していたのは、やはりOculus Rift。これを装着することで一瞬にしてライブ会場にワープしたような感覚が味わえた。なお、放送ステージはいくつか種類があり、中には“18禁ライブ”もあった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.