豪クイーンズランド大学は4月17日、1927年から実施している「ピッチドロップ実験」で、落下中の9滴目がビーカー内の8滴目と衝突したと発表しました。
ピッチドロップ実験とは、「ピッチ」と総称される極めて粘性の高い物質を滴下する実験。一見すると固体のように見えるピッチが、実は液体であることを示すためのものです。今から87年前、クイーンズランド大学のトーマス・パーネル教授が学生向けのデモンストレーションとして開始し、現在まで続いています。ギネス記録にも「世界一長いラボ実験」として認定されています。
なお、87年間で落下したのはわずか8滴。一番新しい日付は2000年11月28日で、それから14年目の今年になって、ついに9滴目が8滴目と接触! 年内にも完全に落下するものと見られています。
その決定的瞬間を逃すまいと、実験室には3台のカメラを設置し、インターネットで24時間ストリーミング配信しています。日本からも簡単にアクセスできるので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。
1927年 実験開始
1930年 漏斗(ろうと)の下部を切る
1938年12月:1滴目
1947年 2月:2滴目
1954年 4月:3滴目
1962年 5月:4滴目
1970年 8月:5滴目
1979年 4月:6滴目
1988年 7月:7滴目
2000年11月:8滴目
※なお、現在に至るまでしずくが落下する瞬間を目撃した者はいない。
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