「ディズニーランドは海だったのか」「我が家の造成前の地形が分かって興味深い」――明治や昭和ごろの古い地図と現代のGoogleマップを簡単に比較できるWebサービス「今昔マップ on the web」が9月15日に公開されました。「面白い!」「スマホでも見れた!」など、ユーザーの感想がネットに続々と投稿されています。
サイトを公開したのは、埼玉大学の研究者である谷譲二さん。谷さんが以前から公開しているWindows向け時系列地形図閲覧ソフト「今昔マップ2」のWeb版として提供されています。
「札幌編」「東北地方太平洋岸編」「首都圏編」など、全部で8つのエリアの地図データが公開されており、見たいエリアを選ぶと地図画面に切り替わります。画面の左側には古地図が、右側にはGoogleマップが表示され、カーソルの位置やスクロールや拡大縮小が見事に連動。新旧の地図の変化を直感的に理解できます。さらに、操作メニューにある「URL」ボタンをクリックすれば表示中の地図画面のURLが発行され、ブックマークしたり友人と共有したりもできます。
古い地図は明治ごろのものから数年前のものまで複数あります。例えば首都圏編の場合は「1896年〜1909年」の地図から「1998年〜2005年」の地図まで、合計9種類の古い地図の中から表示する地図を選べます。
新宿、東京、渋谷――おなじみの駅の周辺を見比べるだけでも、いろいろな発見があります。例えば「1896年〜1909年」の地図を表示しながら渋谷を見てみると、代々木競技場がある場所に「代々木練兵場」の文字が。田園都市線をなぞるように池尻、三軒茶屋とスクロールしてみると、今は団地や公園になっている場所に、さまざまな軍施設があったことが分かります。こうした軍の施設名の表示が「1944〜1954年」の地図からは消え、「1965〜1968年」の地図になると、「代々木競技場」「昭和女子大学」といった、今もある施設に変化していました。
こうした発見がいたるところにあるであろう、今昔マップ on the web――タモリさんが古地図を片手に街を散策する「ブラタモリ」というテレビ番組がありましたが、今昔マップ on the webを使ってバーチャルブラタモリを楽しむのもいいかもしれません。ちなみにサイトはHTML5で作られており、スマホやタブレット端末からもアクセス可能。リアルブラタモリのお供にも、いかがでしょうか。
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