昨年の「ニコニコ超会議」でも開催された「公開解体買い付けショー」(以下、買い付けショー)。本物の鉄道部品をその場で切り売りしていく「超鉄道ブース」の目玉企画である。この企画を実行したのが、ミュージシャンの向谷実さん。今や立派な“鉄ヲタの星”である。昨年はJR九州の協力により「485系」電車の部品を切り売りしたわけだが、今年はなんと、JR東日本の協力により「E1系」と「200系」の新幹線車両が解体買い付けの具材だ。
さて、この買い付けショーだが、販売される部品と金額が発表され、その値段で買ってもいい、という人が入札をする方式。買い付けするための札は、寝台列車「ニコニコ超会議号」に乗った人や、超鉄道ブースにある「音楽館ブース」で配布された。1人10枚が持ち札で、札を入れた後、向谷さんが当たりくじを引く、という流れだ。
今回の参加者は500人程度。買い付けショーは新幹線の車両基地を結ぶ形で開催された。あり得ないのだが、E1系と200系が連結されている……。「JR東日本、やりますね!」と向谷さん。
さて、最初のお品は運転席の椅子。送料込みでなんと2万5000円だ。「送料だけでも相当するはずなんですが、大丈夫なんでしょうかね」(南田さん)。今年も出血大サービスである。
係の人がブース内を周り、2万5000円で買いたい、という人から札を集めていく。そして最後に向谷さんが当選者を決定。それにしても椅子、どこに置くんだろう……。固定しないとリクライニングが使えないから気をつけてね。
去年も言われていたことだが、何にしても安い。一般的に鉄道商品を扱うショップであったら、その倍、下手すると10倍は取られるだろう……。このあとも補助椅子2万5000円が販売される。そして安いところでは非常灯3000円なんてのも。ちょっとお高い商品としては2列がけのグリーン座席(オットマン付き)5万円が用意されていた。
E1系の部品としてはその後、ヘッドライト、車体にある銘板、タイフォン(警笛)と続き、最後に登場したのは「Max」と車体に書かれた部分を切り出すというもの。お値段は5万円でした。ほぼ、送料じゃね?
そして引き続き200系の買い付けに。運転室にある圧力計や電圧計、メガホンなんてのも登場した。
そして圧巻だったのが、先頭車両にある“新幹線の鼻”である「光前頭」。こんなものまで売ってしまうとは。しかも5万円ですぜ。安すぎる。
そして新幹線の解体ショーが終わり、全てのイベントが終わったかと思ったらサプライズ商品が。なんとEF81の銘板である。
この商品だけは、いくらという価格を提示せず、オークション形式で販売されることに。10万円からスタートし、15万、20万、30万とあがり、最後にはなんと46万で落札された。
お安くリーズナブルに鉄道商品が購入できる解体ショー。来年もやるのだろうが、いつかはわたしも大人買いをしてみたいものだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.