突然ですが、「堅パン(かたぱん)」って知ってますか?
僕も知人から教えてもらったのですが、名前のとおり、乾パンよりもさらに堅いパンで、とにかく「歯が折れそうなくらい堅い」のだとか。教えてくれた知人は「石をかじってるみたい」と言ってましたが、それもう食べ物じゃないだろ!
とは言え調べてみると確かに「ものすごく堅い」という声はちらほら。そんなに言われると逆に食べてみたくなってくるじゃないですか! 見たらAmazonでも買えるみたいなので、さっそく取り寄せてみました。
届いたのは、スピナの「くろがね堅パン 5枚入り」。北九州市の名物で、福岡県民の間では比較的メジャーな食べ物らしいです。ちなみにAmazonでは200円(送料別)でした。
パッケージは白とオレンジの袋に「くろがね堅パン」と描かれているだけのシンプルなもの。「健康はアゴから」のキャッチコピーが、遠回しに堅さをアピールしていてイイですね。側面を見ると「たいへん堅い商品ですので、歯の弱い方はご注意ください」との注意書きも。
さて、気になる味と堅さはどうなのか。さっそく開封し、1枚かじってみると……。
――堅っっっ!
なにこれホントに堅い! 前歯ではまったく歯が立たず、奥歯で思いっきりかじってようやく「バキッ!」。とても食べ物を割った音とは思えん……。
とは言え、小さくしてしまえばなんとか食べられるレベル。奥歯でガジガジとかじっていると、素朴な甘さがじゅわーっと口の中に広がってきた。ちょっとパサパサするけど、乾パンよりも甘く、よりお菓子っぽい味です。
なんでも地元では、子供のアゴを鍛えるために食べさせる家庭も多いのだとか。乾パンと同じく保存にも適しているので、災害に備えての非常食にもオススメだそうです。
大正末期、八幡製鉄所の従業員用カロリー補給食として開発されたのが発祥という「くろがね堅パン」。この堅さ、一度味わってみる価値アリです!
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