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 満腹感は、「見た目の量」や「おいしそうに見えるかどうか」といった要素も重要だった。ならば拡張現実を使って満腹感は得られないものだろうか?

画像 「拡張満腹感」について発表を行った、東京大学の鳴海拓志さん

 ユーザーインタフェース、仮想現実、ユビキタスコンピューティングなど、インタラクションに関わる最新の技術・研究が一堂に会するシンポジウム「インタラクション2012」が、日本科学未来館にて開催中だ。期間は3月15日から17日までの3日間。

 初日に行われた一般講演では、東京大学の鳴海拓志さんらが「拡張満腹感:拡張現実感を利用した食品の見た目の操作による満腹感のコントロール」と題した研究の発表を行った。

画像画像 拡張現実(AR)技術を使って食品の見た目サイズを変えたら、得られる満腹感も変わる?

 人間は通常、膨満感や血糖値などで満腹になったかどうかを判断するが、鳴海さんによると、実はそれ以外にも「食事の見た目の量」や「おいしそうに見えるかどうか」など、環境的手がかりによるところも大きいという。それならば、拡張現実を使って食べ物の見た目のサイズを変えたら、それだけで満腹感が得られるのではないか――というのがこの研究の趣旨。

 実験ではHMDを使って、被験者が「満腹になった」と感じるまでオレオを食べ続けてもらった。映像は独自のアルゴリズムによってリアルタイム処理され、食品の部分だけを大きくしたり、小さくしたりできる。試してみたところ、普通サイズのオレオでは11枚で満腹になったが、拡張現実で小さく見せた場合(2/3サイズ)は13枚、逆に大きく見せた場合(1.5倍サイズ)は7枚で満腹になったという。

画像画像 実験中の様子と結果。見た目を大きくすると明らかに摂取量も少なくなっている

 鳴海さんによると、実験を重ねた結果「見た目のサイズを変えることで、(満腹になるまでの枚数を)プラスマイナス10パーセントくらい操作できる」という。しかもダイエット用の青色メガネなどと違って、満足度は変わらないため「食べる幸せ」も損なわれない。

 問題点としては、食事のたびにHMDを装着しなければならない点と、今のところ認識の仕組み上、「手で持てる食品しか判別できない」点などがあるという。また一度HMDで見てから食べるのが前提のため、例えばテレビを見ながらポテトチップスをつまむ場合など、手元を見ないで食べてしまうケースには対応できない。

 ライフログと連動して自動的に食事量をコントロールしたり、「サラダは多く、肉類は少なく」といった具合に、食品の種類を自動で判別したりといったことも将来的には不可能ではないという。もしもこの技術が完成すれば、努力どころか「意識」すらしなくてもダイエットが可能になる時代がやってくるかもしれない。

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