「今度docomoで(『桃太郎電鉄』の)東海編を出すんですが、それを最後に新作はもう出ません」
――そう語ったのは、「桃太郎電鉄」シリーズを23年間にわたって手がけてきた、ゲームクリエイターのさくまあきら氏。さくま氏は12月11日、ニコニコ生放送の「小池一夫のニコニコキャラクター塾!」にゲスト出演し、「桃太郎電鉄」を含む「桃太郎」シリーズの終了を宣言しました。
「桃太郎」シリーズの話題は動画の1時間39分あたりから。小池一夫氏から「それよりなンだかすごい発言があるって言わなかった?」と振られると、さくま氏は「桃太郎」シリーズについて、「やめちゃいます。終了です」とはっきり宣言。今後「移植はあるのかもしれないですけど」としつつも、新作については一切作る予定がないことを明らかにしました。
終了の理由について、さくま氏は今年春にハドソンがKONAMIの完全子会社になったことに触れつつ、「(スタッフの)トップレギュラー4人のうち3人が新しい会社と合わなくて辞めちゃった。あのメンバーを作るのに10年かかったんです。それをまた作るのは難しい」と説明。さくま氏は今までのスタッフに相当な思い入れがあったようで、番組内でも「本当に手塩にかけた、天才の上に天才の名がつくような、優秀ないい連中」と絶賛。それだけに、主力メンバーの大半を失ってしまったことは大きなショックだったようです。
また今後の活動について聞かれると、「まあ僕のことなんでまたヘンなことはすると思います(笑)」と笑って回答。さくま氏によると、今はDr.コパ氏と組んで風水のゲームを開発しているとのこと。最後は「小池師匠がとにかく新しいものに挑戦し続けているので、弟子としては大変ですけど、全力疾走で追いついていきます」と締めくくりました。
「桃太郎電鉄」シリーズと聞いて今でも思い出すのは、「東北編」マップの石巻・気仙沼周辺にちゃんと防潮堤が描かれているところ。さくま氏は以前、自身のサイトの日記で「東日本復興編だけは作りたかったなあ…」と書いていましたが、そのころからすでにシリーズ終了については頭にあったのかもしれません。
Twitterのさくまあきら氏のアカウントには現在、シリーズの終了を惜しむファンからのメッセージが続々と寄せられています。思えば僕も「桃太郎電鉄」のおかげで日本の地理に詳しくなったファンの1人でした。さくまさん、それから「桃太郎」シリーズに関わったみなさん、23年間本当におつかれさまでした。
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