Microsoft Researchとテキサス大学が共同で研究している、「Shadow Draw」というシステムが話題になっています。
簡単に説明するなら、絵心のない人でも簡単に絵が描けてしまうアシストツールといったところ。ユーザーが描いた線から「次に描こうとしている線」を予測して、ぼんやりと表示してくれるというものです。
YouTubeには実際に使っている様子も投稿されています。
動画では人の顔、自転車、スニーカー、Tシャツなどのイラストを描いており、例えば人の顔なら、最初に輪郭線をスッと引いただけで、目や鼻、首などのラインが影のように浮かび上がってくるといった具合。この影は線を引くたびにリアルタイムで変化し、自転車やスニーカーなどでも同様で、だいたいの線を引けば、あとは描きたいものの姿が勝手に浮かび上がってきます。絵心のない人でも、それをなぞっていくだけで、簡単にイラストが描けてしまうというわけですね。
「次に描こうとしている線」は、あらかじめ登録しておいた3万件の写真データから推測。実際にこれを使って描いたイラストと、何も見ずに描いたものとを並べて比較させたところ、多くの人が「Shadow Drawを併用して描いたイラストの方が上手に描けている」と答えたそうです。
今回のケースでは、インターネットで集めた写真を登録したとのことですが、漫画やアニメのキャラクターを読み込ませておけば、誰でもかわいい女の子のイラストを描けるように――といった使い方もできそう。あくまでまだ研究中のシステムですが、すでに「SIGGRAPH 2011」などいくつかのイベントには出展されており、実際に触って試してみることもできたようです。
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