まずはこちらの2枚の画像をご覧下さい。片方は昔懐かしいドット絵のキャラクター。もう片方は、その元になったイメージイラスト……に見えますが、そうではありません。
実は右側のイラストは、左のドット絵をもとに、特殊なスムージング処理を行い、生成したもの。元のドット絵ではカクカクだった輪郭線がくっきり、なめらかになり、まるでIllustratorで描いたかのような、自然なイラストに仕上がっています。
海外ニュースサイト「Extreme Tech」が伝えるところによれば、この技術は、Microsoft Researchとヘブライ大学が共同で開発したもの。ビクセルデータのスムージングという点だけを見れば、Illustratorなどにも同様の機能はありましたが、こちらはよりドット絵に適したアルゴリズムとなっているのが特徴。従来のスムージング処理が、すべてのドットを「等しく重要」に扱っていたのに対し、こちらは「同じ色のピクセルが隣り合っているかどうか」をまず判別し、それによって、そのピクセルが「線」が「点」かを見分けているそうです。
ただ、もちろんこのアルゴリズムが万能というわけではなく、元となるドット絵素材によっては逆に不自然になってしまったり、またドット絵のカクカク感を残した方が自然な場合もあったりと、まだいくつかの課題は残されているようです。とは言え、この技術が今後実用化されれば、昔のレトロゲームを大画面モニタで自然にプレイすることも可能になるかもしれませんね。
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