それは小雨がパラつく、ある春の午後のことだった。
「編集部になんか荷物が届いてるみたいですよ」
見ると、差出人はソニー・コンピュータエンタテインメントとある。あれ、なんかつい2カ月くらい前にも同じようなことがあったような……。
開けてみると、出てきたのは真っ黒に塗られた木箱だった。大きさはタテ40センチ、横30センチくらい。正面は観音開きになっており、真ん中に取っ手が付いている。いかにも怪しげだが、とりあえず意を決して開けてみることにした。
開けてみると、中にはぎっしりと詰まった枯れ葉、そして緑のなんだかよく分からない植物。さらに枯れ葉の下をあさってみたら、1枚のポストカードとDVD-Rが見つかった。
ポストカードには「DATURA」の文字。さらに裏返してみると、次のような解説があった。
DATURA:[植物]チョウセンアサガオ
ナス科に属する一年草または多年草で、全草(根・茎・葉・花・種子などすべての部位)に幻覚性のアルカロイドを含む有毒植物。誤って摂取すると、意識混濁・言語障害・昏睡・記憶障害になる可能性もある。
なるほど……たぶん文面から察するに、あの緑の植物がきっと「DATURA」なのだろう。
DVD-Rには謎の映像が入っていたのだが、これはまだお見せすることができないようだ。こっそり覗いてみても、なにがなにやら。結局、我々はついに「DATURA」という言葉が示す真実にたどり着くことはできなかった。「DATURA」とは一体何なのか、謎に満ちたメッセージが意味するものとは――。
そういえば、もうひとつ手がかりがあったのを今になって思い出した。ポストカードの裏面に書かれていたURL……「http://pscom.jp/DATURA」。もしかすると、謎の答えはこの先にあるのかもしれない。郵送された時点ではまだページが存在していなかったが、先ほどサイトがオープンしたようだ。謎に満ちたギミックが施されているようなので、ぜひともダチュラの謎を解き明かしてもらいたい。
我々はとりあえず、この枯れ葉の処理をどうしたものかと思案することにする……。
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