「ドラゴンクエスト」シリーズの音楽を毎回手がけている、作曲家のすぎやまこういち先生によると、「ドラクエIX」で「序曲」のイントロが一新された理由は「新しいシリーズのはじまりだから」だそうです。
2月10日に発売となる「交響組曲 ドラゴンクエストIX 星空の守り人」の発売を記念して、キングレコードは2月9日、六本木のレストラン「バハマール」(ルイーダの酒場の2階)にて、すぎやまこういち先生をゲストに迎えた試聴会を開催しました。上記コメントは、そこですぎやま先生の口から実際に語られたもの。
何を今さら! と言われるかもしれませんが、実は「ドラクエIX」では「序曲」のイントロ部分が久々に変わっていたのに気付きましたか? 「ドラクエ」シリーズの代名詞としておなじみの「序曲」ですが、イントロ部分に手が加えられたのは「ドラクエIV」以来実に19年ぶりのこととなります。
これについてすぎやま先生は、「『ドラクエIV』の時には堀井さん(堀井雄二さん)から、ロト三部作が終わって新しいシリーズがはじまるからイントロも新しくしてほしいと言われたんです」と説明。今回も同じように堀井さんから「『ドラクエIX』からはまた新しいシリーズがはじまるから」ということで、イントロを一新するようお願いされたのだそうです。Wi-Fiマルチプレイをはじめ、クリア後のやり込み要素やすれ違い通信など、これまでのシリーズにない要素を数多く盛り込んだ「ドラクエIX」ですが、「序曲」ですでに節目の作品となることが語られていたわけですね。ソフトが手元にある人は、あらためて「ドラクエIII」までの「ロト三部作」バージョンと、「ドラクエIV」以降の「天空シリーズ」バージョン、そして最新作である「ドラクエIX」バージョンと、3種類のイントロを聞き比べてみても面白いかもしれません。
またすぎやま先生と言えば、毎回自分が関わった作品はきっちり遊ぶ「やり込み派」としても有名ですが、「ドラクエIX」については現在プレイ時間170時間ほどで、レベルは当然のように「全員99」だそう。また先日発売されたばかりのDS版「ドラクエVI」についても聞かれると、「やってますとも! 当然です」と嬉しそうに発言。「けっこう忘れてるもので、新しいゲームをやるような感じで楽しんでます。『ドラクエIX』はあがる(クリアする)まではスーッと行けて、その後のやり込みが長かったんだけど、『ドラクエVI』はあがるまでの道のりが長くて面白いよね」などとノリノリで回答してくれたのでした。さ、さすがですすぎやま先生……。
また気になる最新作「ドラクエX」の制作状況については、「実はまだスタートしていません」と正直に告白。まだ正式に作曲をお願いされてもいないのだそうで、「もしかしたらボクにやらせてくれない可能性だってあるからね(笑)」などと発言し、広報さんにあわてて「そんなことないですよ!」とツッコまれる一幕も。とりあえず「ドラクエX」でも引き続きすぎやま先生の曲を楽しめそうで、まずは一安心といったところでしょうか。
なお今回発売される「交響組曲 ドラゴンクエストIX 星空の守り人」は、キングレコードより2月10日に発売予定、価格は3000円(税込)となっています。おなじみ東京都交響楽団による壮大なオーケストラサウンドで、「ドラクエIX」の楽曲を思う存分楽しめる本アルバム、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
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