少し前に「ニコニコ動画」で公開された、「【プログラミング】テトリスを1時間強で作ってみた【実況解説】」という動画があちこちで反響を呼んでいます。現時点で再生数は20万回強、寄せられたコメントの数は2万8000件にものぼっており、一時は「総合」ランキングで7位、「科学」ランキング内では1位にランクインしたことも。その他、ブログやTwitterなどでもたびたび話題となっていましたので、すでに見たことがあるという方も多いかもしれません。
動画の内容は、C言語を使ってみなさんご存知の「テトリス」を開発し、その一部始終を実況するというもの。タイトルには「1時間強で作ってみた」とありますが、動画では無料の開発環境をインターネットからダウンロードしてくるところも時間にカウントしているため、実質的な「開発」時間はおそらく1時間を切っているはず。ブロックをフィールドに表示するところからはじまって、やがてそのブロックが動かせるようになり、さらにブロックを並べて消せるようになり……と、目の前でどんどん「テトリス」ができあがっていく様子はまるで魔法のよう。プログラミングの知識がなくても、思わず見入ってしまうこと請け合いです。
調べてみたところ、動画を投稿した紀平拓男さんは現在、モバイル向けのシステムやソフト開発を行うブロードテイルという会社の代表取締役を務めており、過去には「プログラミングの宝箱 アルゴリズムとデータ構造」という書籍の執筆に携わったこともある本職のプログラマー。なるほど……そう言われればその鮮やかすぎるお手並みにも納得がいきます。
ニコニコ動画で「ゲームの実況プレイ」が人気なのは以前紹介したとおり(日々是遊戯:ゲームも今や「ネットで見る」時代に? ――動画共有サイトで広がる「実況プレイ」の波)ですが、「ゲームを作る様子を実況する」というのは新しい試み。去る11月8日にはさっそく、この動画に触発された形で「凡人が二日間悩みに悩んでプログラミングしたゲームを自ら実況プレイ」という動画も投稿されており、もしかしたら今後「プログラミングの実況」というジャンルが、新しい「ニコニコ動画」発のムーブメントとして広がっていくかもしれませんね。
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