ソフトウェアはすべてサーバー側に置いておき、ユーザーはインターネット越しに、利用したい時にサーバー上のソフトウェアにアクセスするだけ――。インターネットが登場したころから、こうした「クラウドコンピューティング」は夢の技術のひとつと言われてきました。
そんな中、これを「ゲームに活用しよう」という企画が海外で立ち上がっており、その最新デモ動画がYouTubeで公開され話題を呼んでいます。
「GaiKai」と名付けられたこちらのサービスは、サーバー上に置かれたゲームにインターネットブラウザ(動画ではFirefoxを使用)を通じてアクセスすることで、離れた場所からでもこれらのゲームを楽しむことができるというもの。
インストール不要、どこでも手軽にアクセス可能といったメリットは言わずもがな、最大の特徴は「複雑な演算や描画処理などはすべてサーバー側で実行してくれる」という点。ユーザー側はあくまで処理結果をストリーミングで受け取っているだけなので、ストリーミング動画を再生できる程度のパワーさえあれば、ノートPCなどの低スペック環境でも、最先端のゲームで問題なく遊ぶことができるとのことです。動画では実際に「Spore」や「レゴ スター・ウォーズ2」などの最新ゲームで遊んでいる様子が確認できますが、映像は非常になめらかで、とてもストリーミングとは思えないほど。レースゲームなど動きの激しいタイトルも普通に遊べており、操作のレスポンスもなかなか良好なようです。
YouTubeに掲載されたコメントによると、同サービスは近々カリフォルニアにサーバーを置き、人数を限定したクローズドβテストを実施する予定とのこと。残念ながらアメリカ以外の国からは参加できないようですが、もしも実現すればPCやグラフィックスカードの買い換えはおろか、「ゲーム機」というマシンからも我々を解放してくれるかもしれない「Gaikai」。今後の動向が楽しみなサービスと言えそうです。
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