
2025年11月の[区画再開発]研究集会での地域からの報告よりもう一本。「柏駅前再開発」と「柏第一小学校の統廃合」について、現場を見てきました。
柏駅周辺は現在東口で大々的に再開発が進み、西口は計画段階(一部先行で事業完了)。もともと東口にはそごう、丸井、西口は高島屋が駅から直結という好立地だったのですが、そごうと丸井が撤退。高島屋は本館とSCがあって好調なようですが、これを含む駅前再開発を市が計画したものの、高島屋は途中で降板して現状維持の方針に。
市は「にぎわい」を求めてあせっているのでしょうか。

これは「柏駅西口北再開発の情報公開を求める会」が計画当初(H27/2015年)の図面に加筆したものに、私がさらに加筆しました。当初からの変更は
・高島屋が計画に入らない
・3棟(45F程度?)のタワマン計画が2棟(50F)に
そのため、黄緑ラインが現行の計画範囲です。
問題は水色で描いた「柏第一小学校」。明治7年学制発布で作られた「第一」小学校。駅前一等地の学校を移転し、跡地を再開発のタネ地に、というのは杉並区でもどこでも聞く話。杉並「第一」小学校と同じく、伝統があり自治体の教育のシンボルである学校を追い出してしまうわけです。
しかもこちらは
・再開発の敷地ではない
しかし2棟であれ3棟であれ、タワマンの北側に隣接することになります。学校が上から丸見えになることは、千代田区の番町日テレ再開発でも懸念されたリスクです。それなら学校の方をどかしてしまえ、という意図なのでしょうか。
・柏一小・旭東小を柏中学の敷地に移転し、「義務教育学校(小中一貫校)」に再編する統廃合である
計画はR10(2029)年開校予定でしたが、御多分にもれず2年の延期。しかし統廃合自体は決定しています。小中一貫校はブランド的なものとして取り扱われている部分もありますが、積極的に推進していたつくば市などでは「荒れた」ケースも報告されているそうです。
教育内容はケースバイケースからしれませんが、この場合は実質統廃合になります。死かも2校が同時に。距離もかなり離れています。大丈夫なのでしょうか。

これは駅前にあった地図を撮影して加筆しました。
もう少し広範囲の地図がこちら。

周辺には柏一小、旭東小、旭小、柏二小、柏六小、柏七小に加え、中学校も柏中、豊四季中、柏三中、県立の東葛飾中高まであります。
では、実際の通学環境はどうなのでしょうか。
まず、柏一小。



なんと飲み屋街に隣接しています(赤羽小ほどではないが)。ここは再開発区域に含まれます。駅前なので当然住宅は少なく、水戸街道を西側に渡るとマンションも増えます。東側はすぐ線路。しかし駅のデッキ(下写真)を渡って帰っていく(?)小学生もいたので、東口から柏一小に通う児童もいるのでしょうか。


水戸街道を南に向かい、東武野田線(アーバンパークライン)を渡ります。野田線の北側には大きなマンションが見えていますが、南側はぐっと雰囲気が変わります。戸建ての住宅街に畑も残るのんびりした地域です。
ここにあるのが旭東小学校。



目の前が畑です。学校の北側にある児童遊園も地主さんの好意で土地を貸してもらって作られた、と書かれていました。校舎は小さく、地元密着のこじんまりした学校に見えます。遠くの小中一貫校に移ったら、相当雰囲気が変わるのではないでしょうか。


かなり近くに旭小学校もあります。こちらは改築した様子で大きい。ここまではほとんどが一戸建てで、大きな集合住宅はありません。たしかに、この地区は人口も児童数も少ないのでしょう。
ところが。
野田線を再び北側に越え、柏六小の周辺「豊四季」地区になると雰囲気が一変します。



URコンフォール柏豊四季台です。豊四季台の2丁目、3丁目のほとんどが敷地で、4丁目もUR豊四季団地。まだまだ増築もされており、隣接して民間の大型マンションや分譲敷地も整備中でした。
大量に学校が必要なのは、このためでした。おそらく柏六小、豊四季中学などはほとんどURの子どもなのでは。
コンフォール柏は柏中学のすぐそばまで広がっているので、当然こちらの学区でもあるようです。




そんな街を見下ろす丘の上に建つのが柏中学校。広く新しい上に、時計塔まであります。
東側に古い門と空き地がありました。中学校を敷地内改築し、ここに小学校機能を持ってくるようです。
ここから柏一小も旭東小も500m程度ですが、水戸街道や線路を越えなくてはならず、子どもの足ではけっこうかかりそうです。

水戸街道は地下道で渡ります。ここには柏一小の貼り紙があったので、水戸街道を渡ったところも柏一小の学区であるらしい。そうした子どもは小学校の場所が柏中学の敷地になっても、さほど遠くはならないでしょう。
しかし。


水戸街道沿いの再開発先行地域のクレストホテルと、その並びの再開発予定地です。最初の計画図によると、ここ(と飲み屋街)に2棟のタワマンができるわけです。タワマンは転売目的で実際に住んでない、といっても、すべてがゴースト物件ではありません。人口は一気に増大し、当然子どもも増えます。このタワマンの子どもたちも全員柏中学敷地まで通学するのでしょうか。人口が増えることを見越しているのなら、学校を減らすことは矛盾しています。
そうなると、やはり統廃合の目的は「再開発に邪魔だから」なのでは ?
ちなみに線路沿いには岡田病院という古い総合病院があり、再開発計画には「医療施設」というのも書かれています。病院の建て替えが再開発と連動している、というのも杉並区・阿佐ヶ谷(河北病院-杉並第一小学校)と同じ仕組みです。
以下は柏西口のシブい街並みをごらんください。








駅ビルにはキネマ旬報シアター(3スクリーン)もあります。広くてきれいだし、3スクリーンあるのでさまざまなプログラムが楽しめます。都内ロードショーで見逃したものなどもやっています。(再開発でピンチだったわけではなく)空調の取り換えでお金がなくなり、クラファンを募っていましたが、無事目標達成したそうです。
高島屋SCには成城石井のほかに、庶民的なOKスーパーも入っています。柏は駅周辺にも人口が多く、しかもファミリー層が多いことのあらわれではないでしょうか。
それなのに学校減らして、遠くにやってしまっていいのか。あらためて疑問です。