
いよいよ外環道シールドトンネルが杉並区にやって来ます。と、いってもなんやかやで遅れ続け、進展も不透明。2025年11月…くらい?という見通しだそうですが…
ともかく、「工事地域の皆さま」に対する説明会が始まります。2025年8月下旬に荻窪中学校、井荻小学校と2回開催。8月21日荻窪中学校に行ってきました。
さて、荻中到着と思ったら、正門工事中で裏門に廻れと。そんなこと案内に書いてないぞ。さっそくの不親切。
裏門に受付テントがあり、大量の職員が待ち構え「説明会ですかオープンハウスですか」と聞いてくる。なんですか、それ、ってなるでしょ。ふつうオープンハウスで資料見て、それから説明会じゃないのか(あるいは説明会を聞いてからオープンハウスでわからなかったことを質問。あんまり見たことない形式だが、それがいいかもしれない)。しかし時間は18:00-20:00の二時間の同時開催なのだ。意味ねぇ~。
それに調布の陥没立ち退き地域で覗きや盗聴をするような組織に、名前書きたくないですけど。オープンなんだから書かないでいいでしょ、と断ろうとしたら「何人来たか把握するため」と。正の字書いてろ!

仕方なくオープンハウスのパネルの重要そうなものだけざっくり撮影して、奥で行われている説明会へ。参加した住民は延べで7-80人くらいか。
オープンハウスだけで済ませたがる事業者と交渉して、説明会を要求してくれたのが、地上道計画の時からずっと反対して、資料を開示させ、工事技術から自然環境まで調べてくれているのは「外環ネット」。
この日も説明会冒頭に問題点を列記した意見書を読み上げました。
問題点指摘:
・オープンハウスの実施時間4時間が2時間に減少。
・調布では陥没地域に現住している人のみ。地域から転出した盗撮盗聴の被害者は参加できない。
・マスコミ参加できない。陥没地域はマスコミを入れたが、限定的で住民と接触させない。
・杉並区ではオープンハウスと説明会が同一会場同一時間、さらに一日は町会の夏祭りと重なっている。
要望:
・開催告知は14日前、トンネル予定地から100mに告知せよ。
・開催時間6時間、意見交換3時間に。
・調布では対象者を絞らないこと。
・報道の取材受ける。
・空席あれば複数回参加させろ。
・議事録をまとめて公表。
・町会の夏祭りと重複したのだから、追加開催を。
ほんとそれで、他の回での質疑がわからない、つまり住民が出した意見がその場限りで終わって、もみ消されてしまう。事業者側の回答もその場限り。
オープンハウスならますます顕著で、マンツーマンで対応されて、どこの誰ともわからない職員がはぐらかすような適当な応対をしても、あるいは住民が鋭いツッコミして思わずポロリしても、すべてオフレコでなかったことになってしまう。
説明会は一応この場にいる人は全部聞くことができるのだけど、やっぱり議事録に残さないとダメだ。そして質疑のさせ方もおかしいぞ、と気づいたので、私は質問の時にそれを指摘。
なぜ再質問させないのか。いくつかの質疑では質問者の言っていることとズレた事項について話して、それで終わっている。質問者が話し終えたらすぐにマイクを取り上げるな。おかしい、違う、と思っても、声を上げられずそのままになってしまう。
これが効いて、私から後の人は再質問できるようになった。そしたら案の定「そこじゃない」続出。でも次の説明会ではまた何もなかったように話し終えたらマイク取り上げるんだろうな。
このズレって、なぜかというと、住民の関心は地上の自分たちの家や街のことへの影響なのに、事業者の関心はトンネルのことだけ。つまり、工事の影響に対する補償とか言っていても、とにかく事業を進めることにしか関心がないんだなぁ、と。
それを感じたのがこの質疑。青字は私のツッコミ。
Q:家屋調査は最初8年前に来たが、その後の経年劣化と工事の影響との区別は。水道工事などは1年くらい遅れて水が出ることがある。シールド工事で水は出るのか、流量はどのくらいか、超えたらどうするか、排出方法は。
A:家屋調査はH28(2016)~行っている。工事に起因するかはさまざまな施工データを元に総合的判断する。8年前で、ご心配であれば再度調査する。
←経年劣化との区別について答えていない。質問者は工事で壊れても「これは経年劣化ですね」と言われることが心配なのでは。
A:シールドマシンは壁を構築しながら掘るので、トンネルの中に水は入ってこない想定で計算している。入ったら止水工事を行う。
←「水道工事で水が出る」というのは、地上や地中で浸水することを言っているのでは。回答はトンネルに浸水しない、ということ。この質問者は急いで再質問。
Q:土砂に混じって水が出る。その水の量はどう計算するのか。
A:土の中に水含まれる。合わさった重量、体積を厳格に管理する。
←やはり住民として気になるのは、トンネルへの浸水ではなく、掘った地盤への浸水のこと。しかし回答はシールドマシン内の排土についてのみ。ズレている。
事業者の関心はトンネルの中だけで、外界を見ないモグラのよう。シールドマシンは掘削した土をマシン内で後ろに送り、マシンの周りにセグメントを組み立てながら進む「自己完結型」なので、事業者はそこに閉じこもっているようだ。振動や騒音については通りいっぺん、それ以外の外部への影響はないもの、として無視している。
大深度地下という制度で、地上部地権者の許可なしで掘れる、というのも「影響はない」「地下だけのこと」という前提だから。
が、その結果、調布で陥没して地上部地権者が立ち退きになっているのだ。モグラ発想から脱して、外の世界を見るべきなのだが…

Q:モニタリング調査の規模は。家屋調査で損傷しそうだと見つかったら、補修の補償はされるか。うちは古いので、工事前に損傷が発生しそうだとなったら。

A:モニタリングは縦断方向(マシンの進行方向、後方)の3D計測、横断方向(トンネルの左右)をトンネルから地上へ45°の範囲で地表面の水準測量を行う。振動騒音は、公道を中心に計測し、スタッフが座る。100mに1回精密に振動騒音、低周波を計測する。
家屋調査は工事前の状態を記録に残す。工事後に損傷があればその差を確認し、補償する。地表面沈下が建物に与える影響が大きい。
←これが最初の質疑なのだけど、毎回答えの最初に質問を復唱する。それなのに答えがズレている。復唱は時間稼ぎ(説明会の時間が足りなくなる)として慣習的に行っているのでは?
そして回答の後に「これでよろしいですか」がなく、そのまま進む。
前半のトンネルから45°ルールは善福寺川上流調節池でも聞いているのだが、住宅地を通るのだから観測点のほとんどには家が建ってる。水準測量できるポイントは限られるのでは?この図だと逐一測量しながら進むみたいだけど。これ、後で外環ネットの人に聞いたら、その通りで、測量は飛び飛びになるらしい。
後半も家が老朽化してちょっと揺れたら壊れるかも、どうすんだ、という話だと思うんだが…
Q:地図が小さい、家屋ごとに見られないのか。地下の状況でルート変更することはあるのか。
A:オープンハウスの展示に細かい地図がある。HPにはアップしてない。測量の精度が進んでいてズレる誤差はミリ単位。
杉並区:GISすぎナビマップ都市計画情報で拡大図面が見られる。
←オープンハウスの資料はプリントアウトが配られたけれど、杉並区、善福寺だけの地図はなかった!つまり嘘。しかも、もしあったとしてもオープンハウスと説明会は同時なので見られない。さらに、説明会が長引いたので「もうオープンハウスは片づける」と言い出した。会場から複数の人が「さっき杉並区の図が出てると言った」と声をあげて「じゃあそれは残します」となったのだが…
また、「地下の状況(地盤に問題があるとかで)ルート変更」と聞いているのに「(小さい)ズレが生じるか」を回答。ズレてるのはこの回答だよ。

質問者は「これでは小さい」「家屋ごとに」と言ったはず。


ぜんぜん「細かい地図」ではなく「説明会」よりざっくり。
Q:陥没した調布では、今何をやっているのか。陥没したところと同じ東久留米層が続いているので、掘ればまた穴が開く。東八道路まで同じ地層。こんなところに掘るのをやったことがあるのか。先のこと考えずなんとかなるだろうと考えている。こんなやり方、普通なら会社がつぶれる。みんな迷惑している、「何が起きるかわかりません」と正直に言うべき。調布でどんなことをやってて、目処が立ってるのか?技術者として大丈夫なのか?

A:調布でやってるのは地盤改良工事。R4年12月~2年の予定だったが、もう1年程度延長。その後シールド工事再開、再発防止、掘進再開の目処は立っていない。
←調布での地盤改良工事は立ち退きを伴う。だから問題が大きくなっているのに、資料にも回答にも立ち退きのことは何も言及がない。
Q:よくわからないのだが、シールドは2回も通るのか、同時期か。
A:両方おおむね同じ時期。北行きが先行していて、南が100mくらい後。昨年実績で資料に示したが、それより遅れている。善福寺は来年春~冬の予定。
Q:外環の開通はいつなのか。青梅街道インターによる生活道路の観点はどうなのか。生活道路の交通量変動はどう判断するか。女子大通りの拡幅(武蔵野市部分)もあり、混むのでは。
A:全体の完成見込みは立っていない。調布の地盤改良をしているため。
←東名発進のシールドマシンが陥没を起こして止まっているのだが、南北双方から発進したトンネルが合体するのは井の頭通り。つまり、今杉並に向かっている関越発進のマシンが井の頭通りまで着いたとしても、東八道路に入る中央道JCT(三鷹市北野で今広域に街をつぶして作っている)までは行かない。つまり、こっちのマシンだけが動いていても、入口(大泉JCT)だけで出口のない行き止まりトンネルを掘っているのだ。
その「出口」になるはずなのが、青梅街道IC(練馬区関町)だが、用地取得できずこのあと「完成見通しなし」と判明。しかも、もしできたとしても杉並側には入れず、青梅街道の下り車線にしか降りられない。
A : 青梅街道の生活道路については資料がない。杉並区方向には乗り降りはない。周辺からは環八、青梅街道を基本的には利用して車は向かってくるだろう(←マジで「だろう」と言った)。環八の交通が改善する。抜け道として生活道路を利用する状況、東京都の道路事業によって、生活道路の環境が悪化しないようにすると思う。看板を立てて進入制限して、幹線道路に誘導するなど。
←これは、広域にとって重要な問題。私は常々、青梅街道インターによる交通量増加対策として、補助132号線と女子大通りの拡幅が進められているのではないか、と疑っている。そんな「できもしない道路」のために、しかも通過交通のために道を拡げられてはたまったものではないのだ。
そこで私の質問の番が来たので、再質問させるように要求してから、青梅街道インターについて。
Q:これまでの回答が質問とズレている。調布陥没について、街区ごと立ち退きになったことを言わない。みんな地上の家や街のことを心配している。シールドマシンの故障だって、完全に止まってしまったら地上から穴を開けて取り出す。水が出るのもトンネルの中ではなく、地上に出ることが心配されている。
青梅街道インターについて聞く。交通量調査、シミュレーションはしているのか。用地取得が進んでいないが、現在どの程度か(こんなことも資料に書いてない)。インターができる見通しはあるのか。
A:周辺への影響は都市計画策定した平成中頃に行ったが、その後最新の交通事情調査や、シミュレーションはしてない。杉並区と検討して対策する。用地取得は面積ベース55%。青梅街道の地中拡幅で設計を進めている。
←周辺への影響は東京都や杉並区が道路を拡幅してくれる。それは流入する通過交通がスムーズになるためなので、住民の安全や静穏とは相容れない。
←青梅街道の地中拡幅とは?地下にループを作るということ?それって完全に事業計画変更では?
Q:これまでもシールドマシンの通過後に瑕疵があった。それをNEXCOが判断するのは心もとない。公正に判断できるのか。
A:工事完了1年間は事業者が責任持って対応。東日本と中日本どちらかが管理。道路管理者にお知らせいただければ対応する。
Q:補修の内容、誰がどういう判断されるのか。
A:工事に起因するかの判断は施工データを残している。振動、土の取り込み。利害関係ない有識者に聞いて、最終的にジャッジするのは事業者。
Q:それが不服の場合は裁判所に行かないといけないのか。
A:不服であればそういった方法を。
Q:調布ではどういう対応を。
A:独自の幅広い範囲の設定をして、申し出があれば個別に相談。
←ほとんど何も答えていない。訴えろ、とハードル上げてる。それで次の質問者も怒りが。
Q:住民に対しての影響、ケアの話がまったく聞かれない。青梅街道インター、用地取得55%のうち、立ち退き、それ以外の区分地上権は何軒か開示してほしい。全体では何軒という想定か。
A:何軒というのは頭に入ってない。宿題にしてください。パーセントだとイメージ湧きにくいというご意見として承る。
←もうね、地上にあるのは人の家だと思っていないね。用地としか。
Q:家屋調査の結果、練馬で賠償になったり、避難した人は。
石神井川水位の変化はゼロか。杉並の地下に空洞はあるのではないか。戦時中、中島飛行機の軍用地下道があって丸ノ内線の荻窪から先の延伸ができないと言われている。その調査はしたのか。桃井三丁目で陥没があった。遊水池(善福寺川上流調節池の間違い)でそうとう空洞ができる。どう相互に影響するのか。
A:避難は1件。騒音に敏感な方で、ビジネスホテルに避難していただいた。石神井川を通過の影響はなかった。
損害の請求は5件前後。すべてトンネルから遠かった。結果をお伝えし、トンネルの影響ではないと。暑くて道路が盛り上がったことなどだった。補償はゼロ。
地下の調査はしていない。地下40mを掘るので地上に比べて影響低い。「遊水池」は地上部の数メートルで浅層なので、深層とつながっていない。
←地歴の調査してない!そして善福寺川上流調節池のことをまったく知らないで適当に答えている。コースがバッティングする箇所はないのだが(外環は八幡橋、調節池は原寺分橋~)深さは40m。
バッティングするかどうかが問題ではない。平気で何も調べず、嘘答弁をしているのだ。
Q:資料がとにかくおかしい。
https://tokyo-gaikan-project.com/news/pdf/shiryou_u18.pdf
←外環プロジェクトのHPで探したけど、NEWSにはなく、「オープンハウス」の項まで行って探さないといけない。しかもオープンハウスのパネル(説明会とは別)は載っていないし、ほかに配られた「参考資料」というのも見当たらない。
p.10東名発進「停止中」小さい。掘進完了と書いてあるのはおかしい。
p.18②煙突状に変状、こんな狭くない。
p.37スケジュール、バーチャートで。いつメンテナンスするのか。5月には秋に来るといって2カ月遅れている。
p.39家屋調査、応急補修とは?金銭的保障?日常に支障をきたすとは?誰が判断?つつじが丘では金銭的保障ではなくみなさん(NEXCO)が直した。基本的な対応は?
p.27モニタリング、地中の変化は見てない。調布では事故後に地中に変化がある。掘られた後、空洞がある中で生活しなければならない。どういう方針か。
←これな、気になってるんだけど、調布は地上の道路部分が陥没したからわかったので、穴が地上まで達してないと気づかれないのだよ。特に家の下では調査もできないし。
A:保障は現状回復に要した金銭保障を開通後に行う。日常生活に支障があるときは直接、応急補修をする。決めるのはお住まいのみなさま。
空洞調査については、地上からやる技術は今は1.5m下まで。路面直下については杉並区とともに行う。安全安心を高める。陥没事故の再発対策で取り込む土の量を厳密に管理。掘った量だけ取り込む。
←とにかくこれしかやらないのでこれを言い続ける。
Q:客観的な事実を確認しないでできるのか。つつじが丘では家屋の側に機械を置いて地中調査をやった。方法がないわけではない。住民の安全は保障できない。空洞があるかないか、地盤変動がないかきちんと方法を示して。
A:物理探査で調べる手法はある。ご意見として承る。
Q:そういう調査ができるのになぜ説明しないのか。
←隠す。

Q:モニタリングというが、練馬で一時避難されてる方は、「マシンが動くとウンウンと響く。お子さんも影響を感じている」と言っている。影響が出ている事実をどう受け止めているか。
低周波の測定方法はこれではわからない。専門家の判断を加えることを求める。
A:モニタリングは、環境省の一般的な方法でやっている。地上で計測した結果、差異はない。避難されてる人はいる。お客さま、住民のみなさまには実態を丁寧に訪問し、ご要望あれは一時避難していただく。
低周波、もう少し細かくというのはとらえられないかもしれない。
←出た!「お客さま」!桜上水の説明会で杉並区職員が道路事業で立ち退きの家の人を「お客さま」呼ばわりしたのよ。しかもごく当たり前のように、何度も。不動産屋が買い取りする相手のような気持ちでいるのだろう。やはり「人の家」「生活」ではなく「用地」だと思っているな。
Q:その人の体感レベルでやらないと、低周波はとらえられない。ちゃんとしないと被害を受けた人は救われない。
A:丁寧にご対応します。