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稲荷山住宅地、公園化 : 隣の街が"またまた"たいへんだ !

北側の中里富士から見た清水山・稲荷山

練馬区ではいろいろたいへんなことが起きています。他の区はやらない外環の2を進め、その周囲にも道路を2本新設、その道路で中学校の敷地を十字に分断、石神井公園に区の支所が入る巨大再開発、築35年で美術館・図書館を建て替え、などなど…なんでそこまで?!というような乱暴な事態ばかりですが、一番驚いたのは、今回の話です。

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「公園を拡大するために、住宅400軒立ち退き」

昨今、公園だ樹木だといったものは冷遇されがちで、タワマン建てるから公園つぶす(目黒区、頓挫中)だの神宮外苑での再開発だのというのはありがち(あってはいけないが)な話です。しかし逆に、公園のために立ち退きとは?!

さっそく現場に行ってきました(2025年5月28日撮影) !!

1 : 都市計画範囲(R4:2023年「稲荷山公園基本計画」より)

2 : 公園拡大構想 (同)

3 : 白子川左岸の構想 (同)

1図でわかるように、現在はふたつの公園(区立の清水山の森、都立の稲荷山憩いの森)以外はすべて住宅地。そこに地図上で勝手に引いたような線でもって、2図のごとく白子川南側を「湿地」にしてみたり、3図のごとく北側ににぎわい拠点(出た、にぎわい!)を作ってみたり、という無茶な計画。

案の定というか、当初の計画ができたのはS8(1933)年(当時の図面はない)、S38(1963)年に東京都が都市計画を再検討、現在の清水山側が公園として位置づけられる。S53(1978)年に「憩いの森」制度(私有地の樹林を寄附して税金を免除)で稲荷山も計画に含まれ、その時にこの1図緑線の10haに都市計画変更されている。

 

寄附によって憩いの森になったことを示す看板(稲荷山)
今回立ち退きで拡大したら「土地所有者のご厚意で」と書くのか。

お稲荷さんではない。豊楽園というのは私有地時代?

湧水源である。

深い森だなぁ、と思っていても、地図で見るように「幅が狭く」すぐに民家に出てしまいます。しかし、だからといって民家をどけて公園を広げるというのは ?

 

都市計画範囲の東側は道を隔てて八幡宮。緑の回廊がつながっています。周辺にはほかにも「憩いの森」や公園が。

坂をくだったところに小学校があり、このときはご近所の年配のご婦人が下校する子どもに「今日は山に入ってはいけない。カラスの子どもが巣から落ちたようで、狂ったように啼いている。学校にも電話した」と逐一言っていました。あの、私、今その山から出てきたんですけど…。まぁ、そのくらい山深いところです、緑が不足しているから公園作らなくちゃ、みたいな話ではない

西側の清水山はカタクリ(筆者画)の自生地で、カタクリの保護のために公園を広げなくてはならない、とかも言われています。清水山の半分のカタクリ群生地は立ち入りはできず、花時は3-4月らしい(写真のはドクダミ)。練馬区の天然記念物ではあるのだけど、全国的にそんなに希少種かというと、片栗粉の原料になっているくらいのもので(ちがう?)。それに公園を広げたからって、いったん宅地になったところにカタクリが広がるだろうか?

これを白子川北側から「ながめる」構想らしく、最近ネモフィラとか芝桜とかの「群生」見物が流行っているからなのだろうけど、それは家をどかせてまでやることなのか。なんかローマ帝国とかの皇帝のご趣味みたいではあるが、清水山の看板にはすでに都市計画の範囲が書かれています。

清水山の池。すぐ向こうは住宅。

白子川沿いも住宅。しかも新築してる。

売り出しもしてる(北側)。

路地も多くて、入っていくと白子川にぶつかって行き止まり。暗渠に「水路敷」とペイントするのが練馬区スタイルだ。

かつてニシオギにあったパン屋バロン藤乃木が !
いや「ロン」だけだからわからんが。

北側は平坦な土地で、旧街道らしきやや広い道までが都市計画区域。一戸建てが多くてこうしたマンションは少ない。失礼ながら、練馬区だから(持ち主が手放したい)畑も多いんでしょ、と思っていたのですが、完全に宅地。あますとこなく宅地。畑だったのをかなり早い時期に分譲したようで、整備は完了しています。大泉の道路予定地なんかよりも畑や空き地がない。

 

唯一、稲荷山に隣接した北側に用地取得された場所が。ここはもともと空き地だったっぽい。隣も駐車場、裏はここのエリアで唯一の畑と果樹園。

しかし、ここは都市計画区域(公園予定地)の範囲外!!

隣接してはいるけど、公園予定地ではない。それなのになぜ取得?!

計画区域の図を再掲すると、この右上の四角くくぼんでいるところ、やや一区画が大きい場所が用地取得されたところ。その上(北側)の区画が畑。

こういう遊休地なら公園にする、というのもまぁわかる。

しかし、ほかは完全にもう出来上がった住宅地。住民は安心して暮らしています。道路にしてもそうだけど、今さら言うな、という話です。

 

中里富士から見ても、家がぎっしり。写真真ん中にファミマがあるけど、ここも計画地。

なお、白い高い塔は三原台の清掃工場煙突。その右の2本が石神井公園のタワマンピアレス(三井)とプラウド(野村)。あきらかに周囲から「突出」しているのだが、これと並ぶ高さの再開発ビルを建てることは「すでに高い2棟があるから、突出ではない」というのが石神井公園裁判の判決。ひどい。

石神井公園裁判、高裁敗訴 - ニシオギDRUNKerシンブン

 

これが中里富士。さつき富士と呼ばれているようで、花時には山がピンクに変わる、が、もう今年は終わってました。

ちなみに練馬区には富士塚がかなり多くて、練馬区美術館の新築にあたり建築家・平田晃久氏は、練馬区のランドマークである富士塚をコンセプトにした、と言っています(それがなぜか前方後円墳をモチーフにした太田市とそっくりなデザインに)。美術館問題の市民の会では有識者が「富士塚は信仰の場であって展望台ではない」と言っていました…すみません、展望に使って。

練馬美術館改築問題(後) : 隣の街がたいへんだ ! Part.3 - ニシオギDRUNKerシンブン

 

稲荷山の東側はもう埼玉県和光市。境界が入り組んでいるので、この白子川左岸から戸建ての家のあるブロックは和光市。家の左に道路があって、その左のマンションはまた練馬区。逆からの「練馬区」とか「東京都」という看板は見当たらず。なんで?

 

南側の住宅地も見ていきます。こちらは公園と同じ傾斜地になっています。写真の右が清水山の出口。

公園に入り込むように住宅(工務店)が建っている。

白子川が近いのはちょっと怖いけど、緑が多くて(カラスが怖いかな ? )、学校も近くて、とても環境がいい。分譲したときは評判がよかったのではないでしょうか。駅がとても遠いのですが、今、南側の道路を拡幅していてその下に練馬区の悲願・大江戸線延伸を誘致しようとしているようです。

それがまさか、これまで楽しんでいた公園のせいで立ち退き。しかも400軒超。地域が丸ごとなくなります。

一軒だけ見つけた測量お断りのステッカー。計画が遅延して、測量は今はしていない。

稲荷山図書館。「公園内建築物」ということになっているが、公園に入っているのは半分。昆虫の蔵書と標本コレクション(展示してある)が有名。

それにしても公共施設の前にはいずこも半裸の女性像が。これは鞭を持っているのではなく、レオタードで縄跳びを持っています。

 

計画地の一番西側、幹線道路沿い(この道路を拡幅)。左側が清水山。私の手が紙を持っていますが、この延長が計画線です。マンションとかも切れる。

 

ほんとうに、なんでいまさらこんなことを?としか思えない、練馬区の計画です。

練馬区役所20階の展望室から見てみました。残念ながら光が丘の建物の向こうになっていて見えないのですが、マーカーしたあたりが稲荷山ではないか。

先日、朝日新聞に前川区長のインタビューが載っていました。「東京こそが日本を支えている」「一極集中は人々の選択であり、悪と捉えるべきではない」「再開発はどんどんやればいい」など、なかなかいまどき言えないような開発志向を大っぴらに語っていて驚きました。東京都知事本局長として、当時都議会議長だった田中良・前杉並区長とともに築地市場豊洲移転に邁進し、その後(市場移転地のガス工場の)東京ガス天下りしてから練馬区長選に出馬した人物です。

区長室は5階、道路公園課は14階にあるようですが、区長も20階の展望レストランで国産黒毛和牛おたのしみフルコース5980円(税込み)などを召し上がったりもするのでしょうか。このような高層から街を睥睨していると、どのように都市計画を考えるのだろう、地図に定規を当てて線を引くような考え方になるのではないか、と、思ってしまいました。

が、高層でない自治体も再開発をやってるので、区役所の建物のせいだけではありませんね。




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