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シチリアを征服したクマ王国の物語

イタリアの作家ブッツァーティによる、素敵なクマの物語。

 

ディーノ・ブッツァーティ(天沢退二郎・増山暁子訳)『シチリアを征服したクマ王国の物語』福音館文庫、2008年。


クマ文学である。これほど愛らしいクマを描けるのはブッツァーティしかいない。

裏表紙からの引用。
「とおいむかし、厳しい冬の飢えと寒さにたまりかねたクマたちは、すみかの暗い洞穴から出て、山をおりることにした。行く手に待ち受けるのは、残忍な大公に、ばけ猫、人食い鬼。ゆうれいもいれば、魔法使いもいる。さてはてクマたちの運命やいかに。おもしろく、やがて悲しい、クマ王国の物語」

ちなみに帯には「クマは、はだかのほうがいい」と書かれている。

ジョージ・オーウェル『動物農場』を、徹底的に愛らしくした感じだ。子どもが読んでも楽しいだろうし、大人が読めばところどころに隠されたシュールな笑いに完全にやられる。

ブッツァーティと言えば、『タタール人の砂漠』や『神を見た犬』など、どちらかといえば幻想文学的な側面が強調される作家だ。ところが『シチリアを征服したクマ王国の物語』を開いてみると、まるでケストナー『エーミールと探偵たち』の冒頭のような、登場人物の紹介が始まる。そして何より、ブッツァーティ自身による挿絵の数々が素晴らしい。上手すぎ。クマ可愛すぎ。

例えば、化け猫に襲われたクマたちのうち、化け猫の胃袋を満たすくらいなら、と自ら進んで身投げするクマがいたりする。それが絵に描かれていたりする。そしてそのクマが真顔だったりする。お見事。

この本の魅力を伝えるには、挿絵を見てもらう他はない。書店で偶然でも見かけたら、是非とも手に取ってみて頂きたい。きっと買うでしょう。

 

 

<読みたくなった本>
ブッツァーティタタール人の砂漠』

 

ブッツァーティ『神を見た犬』

 



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