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ミヒャエル・コールハースの運命

後期ロマン派に分類されるクライストの代表作。

 

ハインリヒ・フォン・クライスト(吉田次郎訳)『ミヒャエル・コールハースの運命』岩波文庫、1941年。


誠実な馬商人が正義感から復讐の鬼と化して、反逆者となっていく物語。心理描写を差し置いて主人公の行動を羅列することによって、物語にスリリングな様相を与えている。

訳者からの解説を引用しよう。

「心は強く動かされ激しく燃えてゐながら、作者はあらゆる感傷を斷ち切つて驚くほど即物的に、迅速に事件を報告する。出来事を、出来事をと追つてゆき、一切の人物はそれとのつながりにおいてのみ捉へられるが、作者の眼は彼らの身振や表情や動作に、つまり行動に向つて冷靜に光つてをり、心理描寫を捨て去つてゐるやうでゐて諸人物の各場面における各瞬間の心理を外部から鋭利に適確につかまへてゐる」(「あとがき」より、111ページ)

事件が立て続けに起こるので、旧仮名遣いながらも、すいすい読める。だが十六世紀ドイツの分裂状況を知らないと、コールハースが裁判において各地方をたらい回しにされる理由がつかめないかもしれない。

冒険譚のようなのに、政体への批判が公然と行われたりもする。最後には占い師が登場して、本筋とはおよそ関係もなさそうな文脈で為政者を不安がらせる。変な話だった。

 

 

<読みたくなった本>
クライスト『O侯爵夫人』

 

フーケ『水妖記』

 

ノヴァーリス青い花

 



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