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車輪の下で

ドイツを代表する作家、ヘルマン・ヘッセの代表作、新訳。翻訳家はベルンハルト・シュリンクを日本に紹介した松永美穂。 

 

ヘルマン・ヘッセ(松永美穂訳)『車輪の下で』光文社古典新訳文庫、2007年。


初めてヘッセの作品に触れた。何度となく触れる機会はあったものの、食わず嫌いしていたのだ。

その頃に植え付けた固定観念から、ヘッセに対するイメージは堅物の老人だった。写真を見たままである。それが今回覆されたことが、とても嬉しい。

車輪の下で』はヘッセが25歳だった1903年に書かれた自伝的小説で、学校制度に対する批判に溢れている。当時まだ記憶に新しかったであろう憤りと情熱が、ありのままに描かれているのだ。

主人公ハンスと、神学校で出会う詩人ハイルナーとの関係は、大学で出会った友人を彷彿させた。必ずしも社会が求めない姿で現れた新しい真理に魅かれ、軌道から外れながらも充足感に満たされていく感覚は、僕にとっても記憶に新しいものだった。

ヘッセが詩人であることは、その自然を描く語り口からありありと伝わってくる。彼ほど風景描写に力を割く作家は稀だろう。1900年代のドイツの風景は、僕の研究内容とも重なっていて、非常に興味深かった。

救いの無い世界を描いた悲劇。読後感が『人間失格』にそっくりなのは、ラストの数行のせいかもしれない。

 



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