革新幻想の戦後史著者:竹内 洋販売元:中央公論新社★★★☆☆日本の政治を今のようなひどい状態にした主犯はもちろん自民党だが、それに劣らず罪深いのは、戦後60年以上も実質的に政権交代を実現できなかった「革新陣営」である。この一つの原因は本書も指摘するように、丸山眞男が「悔恨共同体」と名づけた知識人の自責の念だろう。戦争がおかしいと思いながらも止めることができなかったという悔恨が、戦後の知識人の出発点だ