さっきの記事の続き。山本七平の日本人論は彼の宗教論とからんでおり、学問的には疑問もあるが、最近の反原発ヒステリーを分析するには適している。彼が日本人の特徴として指摘するのは、物神崇拝の傾向である。キリスト教では、神は現実の世界から隔絶した超越的な存在だが、日本では霊魂は物質に「臨在」するとされる。それは生きている人間だけではなく、「御神体」や「三種の神器」のような物体にも宿る。「空気」はこのように