ワトスンが書いたシャーロック・ホームズの探偵録は真実ではなく、実際にあったホームズとクトゥルー神話の怪物たちとの闘いを隠蔽するため、巧妙に捏造された創作だった----というのが、ラヴグローヴ《クトゥルー・ケースブック》シリーズのあらましだ。すでに三部作として完結しているが、本書はそれを補完する「もう一冊」である。枝篇や番外篇ではなく、訳者の日暮雅通氏の言葉を借りるなら「シリーズ全体の時期にまたがる長