高齢化が進むなか、認知症による財産管理への不安が一段と増している。厚生労働省によれば、2025年には認知症の高齢者が470万人を超える一方で、成年後見制度の利用者数は約25万人にとどまり、制度の普及は限定的にとどまっている。制度の硬直性や運用の負担を背景に、家族が財産を託され管理する「家族信託」が急速に広がっている。不動産の信託登記件数は過去5年で倍増し、相続や認知症対策の新たな選択肢として定着しつつある。