──去年のことは思い出したくもないと思いますが......。気まずそうに切り出すと、小林誠司は端正な顔をほころばせて「ははは」と白い歯を見せた。2019年まで4年連続でセ・リーグ盗塁阻止率ナンバーワンだった巨人の正捕手が、わずか1年の間に居場所を失うなど誰が想像できただろうか。昨年は2度の骨折もあり、わずか10試合の出場に終わった巨人・小林誠司昨年の一軍出場数はわずか10試合で、放った安打は内野安打1本