TPPの大筋合意が報じられた昨年11月から、テレビや新聞は歓迎ムード一色。輸入品が安くなる、輸出が増える、地方の特産品も海外進出と景気のいい話ばかり。きわめつきは昨年末に政府が出したTPPによる経済効果の試算。GDP(国内総生産)が13.6兆円も増えるとはじき出した。これを「大粉飾決算」と批判するのは、経済アナリストの森永卓郎さん。「輸出の儲けは余分に、農業や畜産などの輸入が増える損害は少なめにカウントするという