問題は、契約時の書類に“この卵子を母親に譲りたい”といった文言もない上に、凍結した本人が死亡し、母親は不妊治療の対象年齢を超えた50代後半であること。このことから夫妻は2013年11月以来たびたび英・保健省の管轄下にある「ヒトの受精および胚研究認可局(Human Fertilisation and Embryology Authority)」にて陳情を行っているが、生命倫理と規約の両面から毎回却下されてきた。しかしアメリカでは2012年にメイン州の49歳女性が、2013年にはアイオワ州の53歳女性が、そして昨年はユタ州の58歳女性がいずれも娘の卵子により代理母となって孫を出産しており、英ウェストミッドランズ州でも2005年、稀な肺の疾患に苦しむ娘のために、アニー・カサーリーさんという当時53歳の母親が代理母として孫を出産していた。