東京の地下鉄 「3つの長所と3つの短所」を中国メディアが紹介

　記事は、「日本の東京に行ったことがある人ならみんな、クモの巣の如く張り巡らされた地下鉄に深い印象を覚えることだろう」と紹介する一方、「発展してはいるが、至らない部分も存在する」としたうえで、東京の地下鉄の状況について３つの長所を挙げた。

　１点目は、時間に正確なこと。どの路線にも時刻表があって列車がホームに到着する時刻は秒単位で精確に計算されており、現在東京の地下鉄のように定時運行する地下鉄はほかの国にはないと論じた。２点目には、ほとんどの駅間において距離が５００メートル以内と短いことを挙げた。そのうえで、出入口も多く大型ショッピング施設やオフィスビルと直結しているため、とても便利になっていると説明した。

　そして３点目として紹介したのは、秩序が整然としていること。「東京の地下鉄は１日あたり１１００万人以上の客を扱うというデータがあるが、日本人はルールを守り、むやみに押し合ったりしない。たとえ出退勤ラッシュの時間帯であっても、人の群れがどっと押し寄せるような光景は見られず、人びとはみな長蛇の列を作って整然と順序正しく乗車する」と解説。さらに、東京の地下鉄車内では大部分の人が静かで、大声で話したり物を食べたりすることはないと評したうえで、「他人に迷惑を掛けないという日本人の脳裏に深く根付いた概念に由来するものなのだ」とその理由について解説した。

　記事は一方で、東京の地下鉄が劣っていると感じる３つの点も同様に示した。

　１点目は、ピーク時の混雑が激しいこと。出退勤時のラッシュに混雑が非常に激しくなり、地下鉄のホームでは、白い手袋を着けた「押し手」が各車両のドア口に詰まっている乗客を車両内に押し込む光景を見かけると説明した。そして、迷宮のような複雑さを２点目に挙げ、乗り換えの複雑さ、乗り換え口の多さを指摘。渋谷駅や新宿駅を例に説明し、「うっかり出口や乗り換え口を間違えてしまうと、非常に面倒なことになる」とした。３点目には、痴漢の問題を取り挙げ「日本では、地下鉄における痴漢事件がしばしばニュースとなる」とし、騒動を避けるために、女性専用車両を備え付けている地下鉄もあると紹介した。

　記事は最後に、「東京は世界で人口密度がもっとも大きい都市の１つであり、その地下鉄に乗車する乗客のストレスも小さくないのだ」と締めくくった。（編集担当：今関忠馬）（イメージ写真提供：（Ｃ）　　ｔｕｐｕｎｇａｔｏ／１２３ＲＦ．ＣＯＭ）