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フルカウント
「(今オフに獲得した)リオス、ケンドリー・モラレス、エディソン・ボルケスの3人にロイヤルズは2950万ドル(約35億円)も支払うことになるが、それなら、なぜ(タイガースからFAとなった)マックス・シャーザーを獲得しないのか。もしくは、マリナーズとのクルーズ争奪戦やホワイトソックスとのカブレラ争奪戦を制することもできたはず。リオスに対しては年俸500万ドル(約6億円)に加え、達成ボーナスという条件なら理解もできる。だが、今年の成績のリオスに対してこの契約はとんでもない」
寸評では青木の後釜との契約内容を過払いと酷評している。
ワースト2位は、ロッキースからFAとなっていたブレット・アンダーソン投手のドジャース加入。寸評では、故障に悩まされ、過去3シーズンとも45イニング以上を投げることができなかったアンダーソンに対して、年俸1000万ドル(約12億円)は市場価格から大きく乖離していると分析。だが、アスレチックス時代の(11勝を挙げた)2009年、(防御率2.80だった)10年シーズンのような健康とポテンシャルを取り戻せるのなら、大当たりの補強になるとも指摘している。
そして、ワースト3位では再びロイヤルズの補強が挙げられている。マリナーズからFAとなっていた指名打者のケンドリー・モラレス獲得だ。今オフ、FAでアスレチックスに3年総額3000万ドル(約36億円)という条件で移籍した生え抜きの指名打者、ビリー・バトラーとの費用対効果の違いがその大きな理由だ。
「バトラーは今年の成績は下がったが、ロイヤルズに戻りたがっていた。キャリア全般において堅実なバッターであり続けた。ロイヤルズは彼を3年契約での年俸1000万ドルでオークランドに手放す代わりに、モラレスと年俸850万ドル(約10億円)の2年契約で合意した。モラレスの成績は今季、401打席で打率2割1分8厘、出塁率2割7分4厘、長打率は3割3分8厘。二塁打20本、8本塁打、42打点に過ぎない。2010年のサヨナラホームランで故障(エンゼルス時代の5月29日のマリナーズ戦でサヨナラ満塁弾を放った後、喜び過ぎてホームベースで転倒し骨折)してからは、かつての選手ではない」
記事では、今季はマリナーズで不振に終わり、チームのプレーオフ進出のブレーキとなったモラレスの実力低下を指摘している。 更にはバトラーの方がモラレスよりも成績が良く、3歳も若い点、09年から13年までホームラン15本以上を放っていた点、ロッカールームでもファンの間でも人気者だった点を指摘。「150万ドル(約1億8000万円)余計に支払うことでバトラーを慰留することが賢い選択だった」と、モラレスとの契約は実に悪手であると指摘している。
リオスの獲得で青木のロイヤルズ残留は絶望的となった。今季、堅守と走力を全面に押し出す爽快な野球でプレーオフを席巻したロイヤルズだが、疑問の声も上がる補強で、来季は更なる躍進を果たすことができるのだろうか。