ニット帽にマスクをした堤の横には、昨年3月に“できちゃった結婚”した16歳年下の妻(34)の姿があった。
商店街のドラッグストアに入ると、堤は店員に、「子供にも安全な虫除けスプレーなんてありますか?」と自ら声をかけていた。
現在、堤が暮らす都内の一戸建てのすぐ近くには、豊かな森のある公園がある。
下火になりつつあるものの、いまだ収まらぬ“デング熱”騒動で、息子のことが心配でならないらしい。10月で涼しくなったとはいえ、蚊の予防に余念がないようだ。
この日は必需品を買いそろえるのが目的らしく、次に向かったのはオーガニック食品店。ここでも堤は、自分から店員に声をかけていた。
「すみません、このくらいの子供に与えても大丈夫な無農薬なお菓子って、この店には置いてありますか?」
やさしい表情はすっかりパパの顔だ。その間、妻はせっせとトマトやきゅうりなど野菜を選んでいた。
“休日返上”で奮闘するパパの姿に、家族への愛があふれていた――。