「自然地帯で発生した感染症が、どのように広がっていくのか」という研究目的でウガンダに行っていたというGoldberg氏は、「調査を終えてアメリカに戻ったら、自分が密航者を連れていることに気がついたんですよ」と当時の様子を冗談交じりに振り返ります。「何かが鼻の中にいる」と気がついた当初は顔を引っぺがしたい衝動に駆られたそうですが、Goldberg氏がピンセットと鏡を使い謎の生物を取り出すと、1匹のダニが出てきたとのこと。 By John Tann
鼻に寄生するダニは、Goldberg氏が発見したものが初めてのケースといったわけではなく、Kibale National Parkにはチンパンジーの鼻に寄生するダニも確認されており、他の研究者からは「今回発見されたダニはチンパンジーの鼻に寄生しているものと同じものではないか」という指摘もありました。感染症を研究するGoldberg氏は、鼻に寄生するダニについてとても興味を持ち、調査を続けることに。 By Valerie
鹿に寄生するダニを長年研究してきたGoldberg氏でも、鹿の鼻に寄生するダニを目にしたことがないそうで、ダニがチンパンジーの鼻の中に寄生する理由について、「おそらくチンパンジーの習性の1つである毛繕いに理由が隠されていると思います。毛繕いによって寄生する場所を追われたダニは、居場所を求めて毛繕いされにくい鼻にたどりついたのではないのでしょうか」と独自の見解を述べています。 By elaine