ーーこの度はトマソン観測センター三十一周年おめでとうございます。早速ですが、吉野さんがどのようにしてトマソン観測センターに関わるようになったのかを教えて下さい。
吉野 どうもありがとうございます。そもそもは1983年11月、新宿のギャラリー612で行われた展覧会「悶える街並」でトマソンを知り、以来一人で報告することもなく活動を続けていました。その翌年5月、東京堂書店主催のトマソンについての講座があり、最終日のバスツアーに参加したのをきっかけに、当時白夜書房「写真時代」に赤瀬川原平さんが連載していた超芸術トマソンのコーナーに投稿を始めました。85年5月、超芸術トマソンが単行本化される際のパーティに投稿者であった私にもお声がかかり、そこでセンターの方々とお知り合いになり、以来事あるごとにお声をおかけいただくようになったという経緯です。
ーーなるほど、ありがとうございます。吉野さんにとってトマソンとはどういうものでしょうか。吉野 最初トマソンを知った時の衝撃、以来30年飽きることなく続いていることを考えるとおそらく今後一生(トマソン観測を)続けていくと思います。ライフワークといえましょう。
ーー今回は広く一般の方からもトマソンの報告を受け入れるという事ですが、トマソン観測をする上でのアドバイスをいくつか教えて下さい。 まず、吉野さんがトマソン観測をする上でのお気に入りの町や場所などはありますか?
吉野 トマソン以前から東京という街自体に興味を持って歩き回っているので、やはり東京、それも地形の起伏に富み歴史的な集積もある山手線の内側が好きです。特に文京区、新宿区、港区でしょうか。
ーーおそらく殆どの方が今回初めてトマソン観測センターに報告をすると思うのですが、どのような所に気をつけて報告書を作成したら良いでしょうか。吉野 報告書作成は手間ですが、写真はひと目で撮影意図が伝わらない場合もあります。できるだけ文章で説明をつけるようにしてください。
ーー最後に、当みちくさ学会ではずっと吉野さんにお世話になってますが、投稿トマソンによって新しいトマソニアンが生まれているのをずっとご覧頂いていますが、その事についてどう思われますか。吉野 最近かつてのように「トマソン」という言葉が通用しなくなってきたことを感じます。40代以上の方だと知っている方も多いのですが、20代30代の方だとほとんどが「トマソン」「路上観察」という言葉を知りません。こういった若い方々にトマソンを伝えていくにあたって、新しく始める方がいらっしゃるのは心強いと感じます。
ーーどうもありがとうございました。 ご多忙な中お話しを伺う事が出来ました。これからもトマソン観測センターの中の人にいろいろと伺って、今までインターネット上では情報があまりなかったトマソン観測センター、そして黎明期から今までに至るトマソンという存在の変遷などをお伝えしていきたいと思います。
そして、
前回の記事でレポートしたプレトマソン。なんと8月にも開催されえる事が決定したそうです。
その名も「プレトマソンsummer」。開催は8月24日、18時30分から。場所は文京シビックセンター5階会議室D。さぁみんなでトマソン報告を!!
関連リンク
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