■投手、明治大の2人はどうなるか?
多和田真三郎(富士大2年)を見ることができて嬉しかった。140km台半ばの直球をコンスタントに放っていた。多和田は当確だろう。
ボクが注目したのは
風張 蓮(東京農業大北海道オホーツク3年)。気合で投げるタイプのようで、ここ一番の場面で期待できそう。球速表示は140km前半ながらもっと速く見えた。同郷という贔屓目があるが、ボクはこの風張を推したい。
明治大の
関谷亮太(4年)、
山崎福也(3年)はどちらも2回を投げて自責点3。結果だけを見れば最悪だが、はたしてこの2人は当選できるのか?
■捕手は激戦区だ。傑出した選手が見当たらなかった。
写真は紅白戦前のシートノックのひとコマ。候補選手は7名。この中から3名ぐらいが選ばれるだろうが、傑出した選手が見当たらなかった。
木下拓哉(法政大4年)は春季リーグ戦同様、打撃が停滞気味だった。
(写真)シートノックのひとコマ。正捕手の座をめぐり7選手が競う
■内野手、特に正遊撃手争いが面白い。
一塁手は
山川穂高(富士大4年)で決まり。山川だけは安泰だ。ただその他のポジションが混沌としている。もっとも面白いのは正遊撃手争い。事実上、
西浦直亨(法政大4年)と
三木亮(上武大4年)の戦いと、ボクは思っている。
西浦がこの日2本目の安打を放つと、それまで2三振だった三木が負けじと左翼線に適時二塁打を放った。そしてその直後に西浦が3本目の安打を放つなど、まるで意地の張り合いである。この2人が競いながら本番に臨むことができれば、日本代表にとって最良の結果が得られるはずだ。
また
佐藤卓也(東北福祉大3年)や
糸原健斗(明治大3年)のような、小技の利く選手もぜひ選出してほしい。
(写真)法政大・西浦直亨は春季リーグ戦同様に好調を維持。
スイングスピードが速くて、バットが映っていない・・・?
(写真)西浦に負けじと、上武大・三木亮が適時打を放つ。
■外野手、岡大海も外野に加わり、ますます混沌。
候補選手選出時は一塁手だった
岡大海(明治大4年)が、山川に押し出されるようにして外野に加わり、ますます競争が熾烈になった。だがこの岡が外野当確の筆頭と思う。
大城戸匠理(法政大4年)は本来のバッティングではなく、当落ボーダーライン上にいる。
また、膠着した試合で先制の適時打を放った
山口拓也(立命館大4年)の勝負強さに期待したい。
(写真)立命館大・ 山口拓也は先制の適時打を放つ。
野球史、選手の個人史を振り返る。野球史の延長線上に、いまの野球がある。選手の個人史(リトル、高校、大学)の延長線上に、いまの活躍がある。