結論から言えば三塁を守らせる(内野であれば)べきだと思う。もちろんどのポジションも確約されているわけでもなく、春季キャンプでは競争してのサバイバルになるとは思うが、昨年後半からの流れを考えると、上本を使ってみたいという気持ちなのは私だけではないはずだ。
統一球に苦労して得点力ガタ落ちの2012年。打てる打線を構築したい気持ちはわかるが、同時に考えるべきは、いかに守りの弱みを出さないかだ。中日のように、エラーしても投手力でカバーできるだけの陣容ではないし、ましてや守護神が退団している状況下、守りを固めるのは重要課題だ。
西岡はロッテ時代、主に二塁手、遊撃手として出場した。意外にもと言ったら失礼だが、二塁手として一度、遊撃手として二度ゴールデングラブ賞を獲っている。しかし2010年は断トツの失策数だった。イメージだけで言えば金子誠や川崎のほうが受賞には相応しかったはずだ。
幸い鳥谷の残留が決まった。遊撃手としては西岡より鳥谷のほうが安定しているだろう。個人的には遊撃は大和推奨だが、大和を回すと外野の守備が弱くなる。現実的に鳥谷や西岡を外野にもっていく気持ちは全くないようなので、遊撃は来季も鳥谷、センターは大和を置くのが賢明だろう。
三塁はどうか? 候補としては新井兄弟だが、弟良太もシーズン終盤不細工なエラーが続出した。兄よりは安定しているが、より穴を作らない布陣を考えるなら、遊撃を守っていた西岡を三塁に据えるのがベターな選択だと思う。
2012年のシーズンは近年にないショボいシーズンだったが、収穫は上本と大和のコンビ、それに良太の長打力だったことは誰もが認めるところ。西岡が三塁を守るとして良太はどこなのか? 外野か一塁ということになるが、守備力から考えれば一塁。ここで新外国人と兄貴浩との争いになる。
外野手はどうだ。レフトマートンでセンターは大和。ライトが激戦になる。新外国人は外野手だと思っていたので少し思惑が外れた。そもそもここのビジョンからしておかしい。福留ライトという前提での補強に思える。個人的希望を言えばライトは、伊藤隼太や中谷、一二三らで争って欲しい。
ではここでファンが一番ガッカリするオーダーを発表してみたい。やりかねないから怖いし、“最強打線再来”とかって見出しでスポーツ紙も一面に出しそうな匂いがプンプンする。
7.マートン
4.西岡
6.鳥谷
3.コンラッド
5.新井貴
9.新井良
8.平野
2.日高
ライトに福留でも入ろうもんならさらに愚に拍車がかかる。こんなオーダー本当にやりかねない。
上本も大和も控えに回れば昨年後半から我慢して使ってきたことが来季へ何も繋がらない。勝てばいい、優勝すればいいというものかもしれないが、こういうつぎはぎだらけのチーム作りでは真に強いチームはできない。
もちろん調子をみての判断だが、大和、上本、良太は開幕から使うべきだ。いずれも実績を残した選手たち。成長過程の選手たちをうまく伸ばし、補強した選手と融合させて強いチームを作っていってこそ優勝争いを常にできるチームになれる。
二塁に西岡を使うという意向がある時点で個人的見解としては失望である。上本の送球に進化と安定が見られれば、私が監督なら上本はセカンドとして自信をもってスタメン起用する。
伸びてきた選手のポジションに補強した選手を使ったところで、補強の勢いは失速してしまうことに気付いてほしい。
ベストナインに一人も輩出できない要因がどこにあるのか? 昨日札幌で行われた侍ジャパンのゲームに、12球団で唯一選手が出場できなかった要因は何なのか?
球団関係者は今一度じっくり考えるべきだ。
素人トラ番評論家≪寅之助≫の〜本日の辛口診断〜
武蔵寅之助
タイガースを愛するがゆえに自称オーナーの寅之助が日々綴る改善提案書です。皆さん是非絡んでください(^^)