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唯一の3000本安打者張本勲は、唯一の2000本単打者でもある。ミートがうまく広角に打てて足が速い。打率を稼ぐには、単打が不可欠だったのだ。
続いては石井琢朗。宮本と石井はいろいろな数字でかぶってしまう。あまり目立たないが、石井はNPB史上に残る名選手だと思う。
現役時代が長かった野村克也、俊足だった立浪、福本豊が上位にいる。
宮本は現在8位。上位の顔ぶれでは唯一のレギュラーだ。来年までレギュラーを続ければ、野村克也に迫るだろう。
では、単打率でみるとどうなるか。打数4000以上の選手の単打率。
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赤星憲広が断トツのトップ。この選手は本当に異能だったと思う。速すぎる引退が惜しまれる。彼こそが最高のシングルヒッターではなかったか。
和田豊、小川博文、正田耕三、川崎宗則。リードオフマンとして活躍した顔ぶれだ。個性が浮かび上がってくる。そのあとに
宮本慎也。2000本安打を打った打者としては、単打率はトップである。
篠塚を挟んで井端、東出、荒木と現役選手が続いている。
単打率上位の選手に共通するのは、攻撃だけでなく守備面での貢献も高いこと。大きいのが打てない選手は、やはり攻守両面での実績がないと、出場機会を得られないのだろう。
もう一つ言えるのは、必ずしも足が速いとは限らないこと。足で稼ぐ安打もあるが、単打を打つ技術も必要なのだ。
最下段にイチローのMLBでの数字を挙げた。単打率は.265。赤星を上回っている。調べたわけではないが、本塁打の出なかった大昔の選手をのぞけば、抜群の数字のはずだ。
スラッガーと対極をなすシングルヒッターは、野球のもう一つの魅力だと思う。