(画像:「
テルマエ・ロマエ」公式Webサイトより)
(C)2012 Mari Yamazaki/エンタープレイン/アニメ「
テルマエ・ロマエ」製作委員会
平成23年10月期のTVアニメ「
テルマエ・ロマエ」がフジテレビ系で放映されています。
西暦130年代の古代ローマの浴槽を専門とする設計技師ルシウス・モデストゥス。彼は所属する建築事務所との対立から退職してしまい苦悩します。そんなとき、大衆浴場の排水口へ吸い込まれてしまい…。
主な出演者
ルシウス:FROGMAN
マルクス:東地宏樹
ハドリアヌス帝:大塚明夫
設計事務所所長:稲田徹
レピドゥス執政官:白熊寛嗣
レグルス:宮下栄治
ローマ人:高橋伸也
銭湯のおやじ:内田直哉
山口(ショールームの女性):植田佳奈
おじいちゃん:後藤ヒロキ
「FLASHアニメ」とは?TVアニメ「
テルマエ・ロマエ」はフジテレビ「ノイタミナ」枠で初の「FLASHアニメ」としても話題に上がっています。ところで「FLASHアニメ」と一般的なアニメの違いについてご存じでは無い方も多いと思われますので簡単に概要を説明しますと、
「FLASHアニメ」の特徴
?PC等のグラフィック操作ソフト・プログラム等によりアニメーションする。そのためPC上でのアニメには特に適している。
?作画等についての手数・人件費等が安く抑えられる。
?やや動きが紙芝居のようになりがちである。
概ねこんな感じになると思われます。
※TVアニメとして「
テルマエ・ロマエ」以外では「HIGH SCORE」も該当します。
更にもう少し「FLASHアニメ」の特徴からくるアニメ作品を考えていきますと、
?アニメを使用したCMや5分程度のショートアニメに適している。
とも言えます。そういう意味では「
テルマエ・ロマエ」は「FLASHアニメ」としては少々長めの作品(15分×2本)となっています。
なぜ「FLASHアニメ」はショートアニメが多いのか?「FLASHアニメ」がショートアニメが多いのは何故なのかと言えば、上記特徴?(やや動きが紙芝居のようになりがちである。)にあると思われます(放映時間が長くなると紙芝居状態の弱点が目立つとも言えます)。
これは「FLASHアニメ」の性質上、どうしても動画枚数が少ない(昔風でいえぱPCゲームのアニメシーンに近いイメージと言えます。)ため、一般のアニメ作品の表現上適していない場合が多いため、といえます。
※これ以外にも動きがある内容で細かい作画がしにくいということもあります。
これらは決してマイナス要因だけではなく、特徴?(作画等についての手数・人件費等が安く抑えられる。)のメリットが大きいとも言えます。
※似たようなニュアンスで「gdgd妖精S」のCGアニメも該当します。
「FLASHアニメ」で30分のTVアニメ「テルマエ・ロマエ」を製作した意義それらの特徴を考えるとTVアニメ「
テルマエ・ロマエ」を「FLASHアニメ」で製作した事は少々無謀とも思われます。確かにTVアニメとしてみると、かなり動きが少なく紙芝居に近い状態になっています。
しかしながら、「
テルマエ・ロマエ」には別の魅力があります。
?静止画が多いので絵画の鑑賞のような味わいがある。また静止画だけでもストーリーの把握がある程度出来てしまう。
?音声によるストーリーの理解がしやすい。
これはTVアニメとしては画期的だと思われます。というのも画像を見ないで音声のみでストーリーの把握が可能ですし、あるいは静止画のみを見てもほぼストーリーの把握が出来てしまいます。
主人公の浴槽設計技師ルシウス・モデストゥスは古代ローマ人、彼はラテン語しか理解出来ないため日本語が全く分かりません。
しかしながら、彼は設計技師としての能力と目の前にある日本人や設備・備品等を彼なりに咀嚼して古代ローマの浴槽設計等に取り入れるという内容なのですが、まさにそれをTVアニメの視聴者が体現出来てしまうという趣旨なのかもしれませんね!
【ライター:清水サーシャ】
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