2006年より日本を主戦場にしてHERO’SやDREAMでキャリアを重ねてきたJZ。昨年10月に新天地を求めストライクフォース参戦を果たすも、微妙な判定でジョシュ・トムソンに敗れてしまった。その後、試合の機会に恵まれなかったが、ズッファ体制になった途端に試合が決まった。
しかも、対戦相手はTUFシーズン13出演のシャーマー・ベイリー、ヴィトー・ベウフォート、そしてホドリゴ・ダムを下し現在6連勝中のジャスティン・ウィルコックスだ。上位進出を目指す両者にとって、負けらない状況に変わりはなく、ズッファらしく勝負論を第一にしたマッチメイクといえる。
レスリングをベースに、ジャブで距離をとり、テイクダウンを潰し続けてシャオリンを判定で下し、ダムにはハイキックの連打でダメージを与え、パウンドでTKO勝ちをしているウィルコックス。日本のリングでJZが見せていた前足重心、低い姿勢から放たれるフック系のパンチは、テイクダウン狙いを徹底的に遮断するウィルコックスには、見えやすい攻撃かもしれない。
フック系パンチを多用するJZ、ハイとジャブで距離を測るウィルコックスに、苦戦を強いられる可能性は十分にある。そんな状況を、フックやテイクダウン狙いと同じ踏み込みから放たれるジャンピングニーで打破できるか。
日本でのネームバリューは完全にJZだが、フック系ファイターは米国MMAでは厳しい局面を迎えており、JZのパンチには矯正が必要かもしれない。とはいっても、JZがウィルコックスを上回る地力の持ち主であることは間違いない。距離をとって、完全に待ちの姿勢で来られると厄介だが、ダムを倒した勢いに任せ、ウィルコックスがアグレッシブに攻めてくるなら、JZ勝利の可能性は高くなる。
この試合の勝者が、今大会のコーナー・ヒュン×マグノ・アルメイダ戦や、チャレンジャーズ次回大会メインのジェイムス・テリー×カルロ・フォードーの勝者、あるいは鉄人息子ライアン・クートゥアー、ライル・ビアーボーム、パット・ヒーリー、何よりも9月に予定されているジョシュ・トムソン×真騎士戦の勝者らと絡むようになっていけば、ストライクフォース・ライト級戦線も高いレベルで活気づくことは間違いない。
[
対戦カード&詳細はコチラ]