スタンフォード・ブリッジにリヴァプールを迎えた試合で、チェルシーはこの冬に英国移籍最高額で獲得したトーレスをドログバとの2トップで先発、アネルカはその後ろでプレー。しかし、両チームともそれを意識したのか前半は動きが固い。
アウェイに駆けつけたサポーターの中には、「トップクラブでプレーしたかった」と発言したトーレスを皮肉るように、「うちは優勝18回に5つのヨーロッパカップ。チェルシーがうちよりビッグだって?」という手書きのバナーを翻させたものもいた。
実際、0−0のまま進んだ66分にトーレスに代えてカルーが投入されてから、試合は活気を見せるようになった。しかし、チェルシーの慣れ親しんだ連係が戻った矢先、リヴァプールは主将ジェラードが右サイドを突破しクロスを入れると、ボールはゴール前のカイトを通り過ぎ、走り込んできたメイレレスが技ありのボレーで先制。チェルシーもなんとか1点をと相手ゴールに迫るが、ケガから復帰したキャラガー率いる守備陣の気迫の守りの前に最後までネットを揺らすことはできなかった。
これでリヴァプールはリーグ4連勝、勝ち点を38に伸ばし、6位まで上昇。CL圏内の4位にいるチェルシーまではあと6ポイントとなった。
リヴァプールのケニー・ダルグリーシュ監督は試合後、トーレスのプレーについて聞かれると、「大事なのはこのクラブにいる選手だ。昔からそれが当たり前のことで、私が関心を持っているのも彼らのことだけだ。他のクラブの選手のことを話す気はないし、リーグの最終順位について予想することもしない。我々が見据えているのは次の試合だけだ」と話した。
一方、チェルシーのカルロス・アンチェロッティ監督は、トーレスについて、「彼はいい仕事をした。フォワードを3人起用するのは問題ではない。リヴァプールのセンターバック3人が非常にいい守備を見せたし、彼らを崩すための解決法がなかった。それも後ろからの組み立てが遅すぎたからだ。トーレスはとても熱心だし、自信を持っている。だが、今週は忙しかったから、交代させたんだ。彼には時間が必要だが、彼ならやってくれる」と話した。