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この就職内定率に関しては、ネット上では
・大学や学部の新設で増えすぎた大学生が、一斉に就職活動をすることが問題
・学生が大企業志向が強すぎるから。中小企業に目を向ければ就職口は増えるはず
・でも中小企業は新卒採用したくてもできないっていう、ミスマッチなんでしょ?
といった論調も強く、「厳しさ」の印象は人それぞれ違う模様。ただ、ひとりで100社近い企業にエントリーしたり、説明会がすぐ定員となって予約できないといった就職活動の現状が「なんかオカシイもの」「改善すべきもの」という認識は世代を超えて強いようだ。
そんななか、企業側から就活の早期化・長期化に歯止めをかけようとする動きが出てきた。現在は3年生の10月から始まる会社説明会などの広報活動を遅らせる“方針”を経済団体が固めたというのだ。
経団連は約2か月遅らせ3年生の12月からとする指針、経済同友会はさらに3か月程度遅らせて3年生の3月以降とする内容をそれぞれ発表。
・聞いてちょっとホッとした。本当に実現させてあげてほしい(大学生の母)
・方向性としては賛成。企業側としても協力していかないと、と思う(社会人)
など素直に歓迎の声があがる一方
・正直言ってあまり効果ないと思う
・まぁ意味ないでしょうね、どうせ実態に変化はないでしょ
・真に受けて遅く始める人は出遅れてしまうんだろうな
と冷めたコメントも多数。確かにこれらの決定に企業が従う義務もなく、罰則規定があるわけでもない。就職活動の実態や就活生の空気を知っていればこそ、「学生の本分である勉強を優先するために選考時期を遅くする」という動きも「キレイゴト」にしか思えないのだろう。
ただ海外駐在員として活躍できる人材が必要な商社などは「海外留学で鍛えられるグローバルな人材」の確保が重要なため、採用選考時期を遅らせることに積極的となるはずだし
・留学すると就活に出遅れるという理由で躊躇するのはもったいない!
・長いスパンで考えたら、青春時代の1,2年を海外で過ごせるチャンスを逃すべきでない
と熱く語る海外留学(希望)者もいて、採用選考時期が柔軟化することでこういう企業と学生のマッチングができるようになるのが理想的なのかもしれないとも思える。
「海外」は特殊だとしても、色々な企業が「どんな学生生活を送ってきた学生を採用したいか」を明確にし、学生も「どんな経験をした自分を評価して採用してほしいか」をよく考えて動けるようになれば、企業が一斉に採用活動をはじめて、学生が一斉に就活を始める“なんかオカシイ”横並び就活が減るきっかけになるかもしれない。
とはいえ状況の変化に時間はかかりそう。今日も明日も
・説明会続きで、単位やばーいやばーい
・連日慣れないストッキング履いて説明会行ってます…
と奮闘中の就活生には、ただひたすらに健闘を祈ります。
(夏目昌)
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