ダナ・ホワイト、ロレンツォ・ファティータ、
UFCライト級王者フランク・エドガー、MSGのスコット・オニール社長が出席した同会見。ズッファ経営サイドからファティータが、「2001年、我々が
UFCを買い取った時、全米でMMAの開催が規約で認められているのはニュージャージー州、ただ一つだった」と話し始めた。
その後、「現在、48州にアスレチック・コミッションが存在し、 44州がMMAの開催を認めるようになった。認められていないのは4州、そのなかにニューヨークが含まれている。よって、ニューヨークに住む人々は、今もライブでMMA観戦することに困難が付きまとう。このスポーツは米国、カナダの主要都市だけでなく、シドニー、リオデジャネイロ、アブダビでも開催されるグローバルなものだ。今、ニューヨーク、ニューヨーク州の他の都市でも大会を開催する時がやってきた。ニューヨーク州で2大会開催するだけで2300万ドル(※約19億円)の経済効果を見込むことができる」と、ロレンツォは言葉を続けた。
MSGのオニール社長は「昨年の3月14日、私の甥は誕生日に、その年に連れて行ってもらえるイベントを選ぶのだが、『ニューアークで
UFCが見たい』と言ってきた」と話し、GSP×ダン・ハーディ戦にいかに感銘を受けたかというエピソードを披露した。そして、最後に「サンクションされる日が待ちきれない。MGSこそ、この世界でもっともすばらしいスポーツを開催する場所として、相応しい場所はない。MMAが開催されることを待ち望んでいる」とスピーチ。
続いて檀上に立った
UFC世界ライト級王者フランク・エドガーは「僕はニュージャージーで育った。ニューヨークで戦うこと、MSGで戦うことは夢だ」というようなコメントを残した。
その後、ダナ・ホワイトの質疑応答に入ったが、経済効果や州政府との交渉に関するやりとりに終始した記者会見。ダナはロビー活動に力を入れていることを強調し、「これは
UFCだけでなく、全てのMMAオーガニゼーションに関係し、それらの組織がニューヨークに進出すれば、さらなる経済効果がある」と発言するなど、明確なプランの名言はなかった。
「MSGで1度、他の都市で1度、年に2度はニューヨーク州で
UFC開催を目指す」というに留まった決起集会。同日、ストライクフォースが行ったエメリヤーエンコ・ヒョードルとアントニオ・ペイザォン・シウバのカンファレンス・コールがあったので、話題を分散させる狙いがあったと指摘されてもおかしくない肩すかしの会見だった。