24日(土)、都内で開催された原子力発電環境整備機構(NUMO)によるシンポジウム=「『電気の廃棄物』問題を考える」では、みの氏と京都大学原子炉実験所教授・山名元氏によるトークショーが行われた。
日本が原子力発電を使い始めて40年の歳月が経過しようとしており、今では国内に供給される約3割を担うまでになった。原子力発電は、火力発電や水力発電とは異なり、二酸化炭素を排出せず、また、使用済燃料をリサイクルすれば約95%を再び燃料として使用できるという利点がある。
それでも、日本では、1日に約1.4トンという高レベル放射性廃棄物が発生しており、これらを安全かつ確実に処分する地層処分の技術基盤や体制こそ整ってはいるが、肝心の処分地は決まっていない。
シンポジウムの冒頭から、「いい勉強する機会。月曜からの朝ズバでも、どんどん喋らせて貰います」と語るみの氏は、その朝ズバでもお馴染みのパネル形式で現状と問題点を説明しながらも、「原子力に対するアレルギーは強い。でも、“バツ(社会受容)”のところを解決できれば素晴らしい」と訴えた。
また、実際の廃棄物は、1本500キロのガラス固化体となり、1年で20本程度となる。山名氏曰く「ガラスには元素を安定して閉じ込める力がある」とのことで、「(1本500キロが)重いとみるよりは、本当にちょっとだ」と解説を加えた。
世界各国でも、地層処分は共通した考え方となっており、「平成40年くらいには場所を決めていきたい」という山名氏。「条件は、すごい条件出てましたよ。私が村長だったら、“はい、分かりました”っていいそうですけど」と場内の笑いを誘ったみの氏だったが、現状では、「原子力発電を、せめて6割にしないと、あと何年かで北極の氷がゼロになる。どっかで止めないとダメ」と語るほど深刻な状態でもある。
「受け入れてくれるところがあれば、感謝感激だよね」と続けたみの氏は、まだ話し足りないのか、終了時間が近づくや、「もう少し予定(時間)取れるんですけど」とおどけてみせた。
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NUMO(原子力発電環境整備機構)公式サイト