目や鼻などの
美容整形は近年、敷居が下がったように思う。そんななかで、“女性器の整形”に踏み切る人もいる。しかも10〜20代の若者だけではなく、更年期以降の高齢年代で相談に来る人も少なくないという。いったい、なぜ?
産婦人科と美容外科の専門性を併せ持つ女性器専門クリニックである「銀座あゆみクリニック」の増田あゆみ院長に話を聞いた。
◆快感や見栄え目的だけじゃない、「女性器の整形」をする様々な理由
どんな悩みを抱えた人たちが来院するのか。「女性器の整形」と聞けば、水商売関係の女性やセクシー女優などが行うものとイメージされるかもしれない。「たしかにそういう方も多いです」と増田院長。
施術費用は数十万円から百万円を超えるケースも多いが、来院するのはお金を持っている「プロ」ばかりかといえば、そうではないという。
「20代から80代まで幅広く、若い方は女性器の見た目について悩んで来院されるケースが多いです。最近はVIO脱毛をされる方が増えているので、その結果、女性器の形状がよく見えるようになって、『自分の性器の形は変なのではないか』と悩んだり、パートナーに『ちょっと変だから直してきた方がいいよ』と言われたという方もいます。
女性もクリトリスが皮をかぶった“包茎”の方がいるのですが、快楽を得るために、そして清潔感のためにも、その余剰の皮膚を取り除く施術もあります」(増田院長、以下同)
見た目について悩むのは多感な若年層に多い傾向にあるが、幅広い年齢層において、快楽を得るためにと来院する患者も多くなりつつある。
「概ね、快楽を得る目的でいらっしゃるのは、最近の傾向として、海外の方と付き合っている人が多いかもしれません。海外では性交渉についてオープンにトークする人が多く、『もっとこうしたらどうか』などとパートナー同士でアクティブにディスカッションされるようです」
では、高年齢層では、どんな悩みを抱えて来院するのか。
「更年期以降に女性ホルモンが低下すると、女性器周り、膣内、卵巣、子宮など、女性器全体の老化・劣化が加速する。特に、膣内においては乾きやすくなり、性交時に痛みが生じやすくなる。
慢性炎症が継続することにより、膣璧が硬く脆くなる。また、神経過敏の状態に陥り、少し指を挿入するだけでも飛び上がるほどに痛みを感じる状態になることがあります。さらに進行すると、膣全体が固く萎縮する『萎縮性膣炎』へと進む方もいらっしゃいます。特に膣の入り口も小指も入らないほどに萎縮してしまうため、性交渉自体が不可能になられる方も多くいらっしゃいます」
更年期以降に性交渉の予定がなければ、気づく機会が無く、問題にならない場合もあるが、今の時代、アプリなど出会いの機会も多くなっている状況において、年齢を重ねても素敵なパートナーに巡り合い、思いがけず性交渉に挑む機会が出てくることも……。
そんなとき、「萎縮性膣炎」によりパートナーとのコミュニケーションができず、思い悩んだ末に来院される方もいる。
◆80歳を過ぎて再婚、性交渉ができた際の「夫の喜ぶ顔が忘れられない」
増田院長の患者で最高齢はなんと85歳の女性だ。
「その方はご主人を亡くされて10年ほど経った頃に、お子さんから勧められてマッチングアプリを試してみたところ、当時60代の男性と知り合ったそうです」
今は高齢者でもスマホを使う時代。子どもたちからの「お父さんのことはもういいよ。10年間も1人で暮らしていたんだから、お母さん自身がそろそろ幸せになって」という後押しも大きかったそうだ。