「日本一短い本線」として知られるJR留萌線が、3月31日夜、ラストランを終えました。
地元の住民や鉄道ファンが集まり別れを惜しむ姿。「沿線の最後の日」です。
31日午後9時半ごろ、予定より20分ほど遅れて、JR留萌線の最終列車が石狩沼田駅を出発しました。
多くの乗客が、車窓から見える最後の景色を、胸に焼き付けていました。
深川駅と、沼田町の石狩沼田駅を結ぶJR留萌線。
最終日となった31日、石狩沼田駅では地元の住民が横断幕を掲げて列車の到着を出迎えました。
(中学生)「到着記念証にミニうちわはいかがでしょうか」
駅前には留萌線のグッズを販売するテントが設置され訪れた鉄道ファンなどが買い求めていました。
その中で長い列ができていたのが地元の飲食店が作った駅弁です。
この駅弁を作ったのが沼田町で生まれ育った店の2代目・山田昌希さんです。
特別な思いでこの日を迎えました。
(山田昌希さん)「困りますよね基本的にやはり。子どもたちの通学や病院や普段の通勤の方とかにバスの代替えもしますが、やっぱり列車は大事なものだと思います」
山田さんにはJRで旭川の高校に3年間通った双子の娘がいます。
毎朝6時すぎの始発列車で1時間かけて学校へ通っていたということです。
そんな娘も21歳になりいまでは店を手伝っています。
(二女・千愛さん)「高校3年間ずっと留萌線で通学してさっき姉と乗りに行ったんですが、思い出してさみしなという感じ」
留萌線の思い出がたっぷりと詰まった山田さん一家特製の駅弁ー
鉄道ファンの心にも染みたようです。
(東京から来た鉄道ファン)「うまそう。コメはもうほんとにつやのある、うまいって。なくなっちゃうので、やっぱりさみしいということもあります」
(山田昌希さん)「いままであったものが無くなるということ。歴史に幕を閉じるというのもあるし、昔、沼田にいた方が来てたんです」
「そういう人たちの思い、そういう人たちが来られるようなマチにしなきゃいけないと思っていたので、そんなことも残念な気がします」
かつて、ニシンなどの海産物や石炭を運ぶ貨物路線としてにぎわった留萌線。
20年ほど前にはドラマや映画の撮影に使われ、SLの観光列車を目当てにたくさんの観光客が訪れました。
1910年に開業した留萌線は利用者の減少などから2016年に留萌ー増毛間。
2023年には石狩沼田ー留萌間と段階的に廃止されました。
深川ー石狩沼田間の廃止によって留萌線は廃線となりました。
(車内アナウンス)「留萌本線の歴史はきょうでおわりになりますが、きょうの留萌本線最終列車の思い出は皆様の心の中で永遠に生き続けることとなります」
「ありがとう留萌線。ありがとう石狩沼田」
午後10時ごろ最終列車が深川駅に到着しました。
(最終列車の乗客)「いい席に乗車できて感無量です」「北海道の鉄道遺産が一つずつ消えていくのが悲しいです」
日本一短い本線となっても地域の足として親しまれた留萌線。
116年の歴史に幕をおろしました。