ハーフシーズンはレースで例えるなら短距離戦のようなもの。スタートダッシュのアドバンテージは大きい。言い換えれば、序盤戦で出遅れてしまったチームは挽回が難しくなりそうだ。
EASTでは昨年J1王者の鹿島が勝点10で、堂々の首位に立っている。開幕戦ではFC東京にPK戦負けで勝点1にとどまったが、そこから3連勝。前半戦の大一番となったアウェーの浦和戦では、早い時間帯に2点をリードされながらも、前半のうちにPKで1点を返し、チームの強みとなっているセットプレーで得点し、3−2の逆転勝利に持ち込んだ。
鬼木達監督は2点のビハインドでも、選手たちが落ち着いてゲームを進めたこと、キャプテンの柴崎岳、決勝点を記録したチャヴリッチら交代選手の活躍を勝因に挙げた。
一つひとつの試合を振り返ると、決して圧倒的な強さを見せているわけではないことは、昨シーズンと変わらない。しかし、攻撃面ではビルドアップのチャレンジ、22歳のDF溝口修平や大卒ルーキー林晴己の積極的な起用など、チームの進化を促す要素も入れながら、効果的な選手交代も含めて、勝負をモノにするという鬼木監督の手腕が良い方に表われている。
昨年からメンバーの入れ替わりがほとんどない構成だが、若手の成長に加えて、長期離脱から復帰した選手の奮起が、ここからの鍵になってきそうだ。
ここまで勝点9の町田も、ポジティブに評価できる点が多い。EASTでは唯一、ACLエリートと並行しながら、リーグの4試合すべては、ワンプレーで結果が変わってもおかしくない試合内容だった。
それでもキャプテンの昌子源と怪我から復帰した岡村大八を中心に粘り強い守備を見せて、攻撃では4得点のエリキや3得点の相馬勇紀が決定力を発揮している。ボランチのネタ・ラヴィを含めて、中軸を担う選手は明確だ。
それでもACLとの過密日程を戦うなかで、チーム全体としてタフになってきていることが、残りシーズンで良い方に向いていけばEAST首位、さらには優勝も十分に期待できる。
鹿島と町田に関しては言わば順当という序盤戦の成績で、東京Vのスタートダッシュは話題性があるトピックの1つだ。3勝(1PK戦勝ち)1敗の勝点8で3位につけている。
昨シーズンは徹底した堅守をベースに粘り強く勝点を積み上げたが、得点はリーグ最少の23だった。それがここまでの4試合で、町田と並ぶトップの9得点を記録している。ただし、シュート数は4試合で22本と決して多くはなく、チャンスを高い確率で仕留めていることが、結果に表われている。
3−1で勝利した水戸との開幕戦を除くと、すべて後半に得点を記録しているのは、相手の隙をうまく突いていること、途中出場で2得点の吉田泰授など、交代策の成功もあるだろう。
ただし、開幕3連敗だった横浜F・マリノスに2−3で敗れたゲームでは、守備面で脆さが出てしまった結果であり、城福浩監督も前半の終わりや後半立ち上がりの緩みを厳しく指摘していた。次節は7日に首位の鹿島と敵地で戦うが、ここ試金石になってきそうだ。
序盤戦で大きく躓いてしまったのは柏だ。昨シーズンは鹿島と最終節まで優勝を争っており、ハーフシーズンとはいえタイトル獲得にかける思いは強く感じられた。
ACLエリートの出場権も“仮の状態”で、この百年構想リーグを優勝してアジアへというのは、リカルド・ロドリゲス監督をはじめとしたチームの合言葉だ。
しかし、川崎との開幕戦は25分までにエリソンにハットトリックを許し、反撃も及ばず3−5で敗れると、東京V戦、鹿島戦も黒星でずるずる3連敗を喫してしまった。