マンションなのに…ひな祭りに“七段飾り”を送ってきた義母。断ったら「信じられない斜め上の嫌味」が返ってきた
マンションなのに…ひな祭りに“七段飾り”を送ってきた義母。断ったら「信じられない斜め上の嫌味」が返ってきた
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金谷波留さん(仮名・31歳)は、1歳の娘・鈴ちゃんの初節句を前に、思いもよらない悩みを抱えることになりました。
「私と夫はさほど雛人形に興味がなく、住んでいるマンションも広くないしインテリアとも合わないので、私の母が買ってくれると言ってくれたのですが断ったんですよね」
初節句のお祝いは家庭によって形がさまざまです。必ず豪華な雛人形を用意しなければならないわけではなく、最近ではコンパクトな親王飾りや吊るし雛、記念写真だけで済ませるケースも珍しくありません。波留さん夫妻も、無理のない形で温かく祝えれば十分だと考えていました。
ところが、その方針を大きく揺るがす出来事が起きたそう。
◆義母から送られてきた大きすぎる雛人形
「義母から突然『何で鈴ちゃんの初節句を盛大に祝わないの? 私が七段飾りを買ってあげるから』と言われてしまって」
七段飾りは、雛壇いっぱいに人形と道具を並べる大型の雛人形で……見栄えは立派ですが、飾るにも収納するにも広いスペースが必要です。マンション暮らしの波留さん一家にとっては、とても現実的とは言えないサイズでした。
「七段飾りなんてもらっても置く場所もないし、孫を思う気持ちはありがたいけど正直迷惑で。私もしどろもどろに『その気持ちは嬉しいのですが、本当にマンションが狭くてクローゼットも小さいのでちょっと……』となんとか断ろうとしたんですよ」
◆義母に押し切られてしまい
角が立たないよう言葉を選び、何度も感謝をにじませながら伝えたつもりでした。ところが、その瞬間、義母の表情が一変したそう。
「何それ、うちの息子が甲斐性なしだから雛人形も置けない部屋で最悪だって嫌味を言っているの?」
あまりに飛躍した受け取り方に、思わず言葉を失った波留さん。部屋の広さという事実を説明しただけなのに、なぜか“息子への侮辱”にすり替えられてしまったのです。話し合いではなく、責め立てるような口調で一気にまくし立てられ、反論の余地もありませんでした。
「夫と何とか義母をなだめようとしたのですが、どうしても納得してくれず、仕方なく七段飾りを買ってもらいました。案の定クローゼットを雛人形に占領されてしまったせいで、部屋のあちこちに収納ボックスが重ねられた、すっかり落ち着かない部屋になってしまったんですよね」
結局“好意”は半ば強制の形で押し切られ、断れば怒り、どちらに転んでも責められる状況だったと振り返ります。
七段飾りは確かに豪華ですが、生活動線は圧迫され収納は崩壊。子どものためのお祝いのはずが、家族の暮らしやすさを奪う結果になってしまいました。
「義母の善意は、ありがたく受け取らなければ攻撃に変わるものなのだと痛感しました。自分の思い通りになればご機嫌になり、結果的に私達が窮屈な暮らしをすることになってもお構いなしなんだなと」
◆義母の要求はまだ終わらなかった
さらに困ったことに、義母の要求はそれで終わりませんでした。
「なんでもっと七段飾りを喜ばないの? 会う度にお礼を言われてもいいはずの素敵なお祝いなのに」
感謝の言葉を伝えても「足りない」と不満顔。リアクションの大きさまで求められ、まるでテストを受けているような気持ちになってしまったそう。
「夫は横で苦笑いを浮かべて場をなだめるものの、強くは言えず、「こんなことになってごめんね」と私に謝るばかりで。自分の部屋の一部を物置として使ってほしいと申し出るのがせめてものお詫びと思っているようでした」
祝福よりも支配が前に出た義母の振る舞いに、波留さんは今後の付き合い方そのものに不安を感じてしまいました。
「夫も頼りないし、今後は私がもっと強く出られるようにならないといけないと強く思いました。私達の家庭をこれ以上義母の好き勝手にされるのは耐えられません」とため息をつく波留さんなのでした。
<文・イラスト/鈴木詩子>
【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop-
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