その後
アルゼンチンは巻き返して優勝を果たすことになるわけだが、大会MVPに輝いた
リオネル・メッシは
サウジアラビア戦の敗北からチームに恐怖感が広がっていたと正直に振り返っている。
アルゼンチンはグループ第2戦で
メキシコと対戦しているが、
メキシコも油断できない相手だ。
サウジアラビア戦に続く連敗となってもおかしくはなかった。メッシは
サウジアラビア戦の敗北後に強烈なプレッシャーを感じたと語っていて、チームには緊張感があったようだ。
「(
メキシコ戦に)勝てなければ事実上敗退だった。負けて敗退することになるのではとの恐怖があったよ。僕たちは話し合った。これまでの全てを思い出す必要があった。当時は長期間負けていなかったから、また勝利のサイクルに入る必要があった。
サウジアラビア相手の敗戦で何かが変わるはずはなかったが、少しばかり思考が変わってしまった。勝てると信じていても、負けたらアウトになる。でも
メキシコ戦での先制ゴールの後、チームがリラックスできた。まるであらゆる恐怖から解放された気分だった。全てが再び僕たち次第になったんだ」(『Infobae』より)。
あの
メキシコ戦では0-0で迎えた前半終了間際、
メキシコにフリーキックのチャンスがあった。
メキシコのFWアレクシス・ベガが狙ったシュートは枠を捉えていたが、これを
アルゼンチンの守護神エミリアーノ・
マルティネスが横っ飛びでセーブ。メッシはあのフリーキックの時も恐怖心があったと語る。
「ディブ(
マルティネスの愛称)がセーブしたフリーキックの場面だけど、後ろから見ていて全てが崩れ落ちるような気分だったよ。『もしこれが決まれば大変なことになるぞ。どう挽回するんだ?』と思っていた。その後は
オランダ、フランスとの決勝など何度も崩れそうな場面があったけど、それでも負けなかった。チームとしてとても強かったよ。
メキシコ戦が僕たちにとって決定的なものだったんだ。最も苦しんだゲームだったからね」
あのメッシがここまでの恐怖を感じるところがW杯の特別なところだろうか。しかしその
メキシコ戦で先制点を決めたのもメッシであり、強烈なミドルシュートでチームに先制点をもたらした。あそこで決定的な働きをするあたりはさすがメッシであり、メッシのゴールで蘇った
アルゼンチンは
カタール大会をそのまま制することになった。