雪の結晶は多種多様で非常に美しいものもあり、古くから多くの人々を魅了してきました。日本でも下総国古河藩の藩主だった土井利位が、
顕微鏡を使って雪の結晶を観察して図に表した「雪華図説」が有名ですが、
アメリカでは1885年に、アマ
チュア研究者であるウィルソン・
ベントレーが画期的な「雪の結晶の
顕微鏡写真」を撮影していました。
Wilson A. Bentley: Pioneering Photographer of Snowflakes | Smithsonian Institution Archives
https://siarchives.si.edu/history/featured-topics/stories/wilson-bentley-pioneering-photographer-snowflakes

The First Photographs of Snowflakes: Discover the Groundbreaking Microphotography of Wilson "Snowflake" Bentley (1885) | Open Culture
https://www.openculture.com/2017/12/the-first-photographs-of-snowflakes.html
ベントレーはバーモント州で農家の息子として生まれ、幼い頃から周囲の植物や虫を観察するのが大好きだったほか、毎日の
天気を記録して雨粒にも興味を持っていたとのこと。
学校教育は公民学校で終えたものの、15歳の時に
プレゼントされた
顕微鏡で雪の結晶を観察したことをきっかけに、独学で雪の結晶を研究することにしたそうです。
ベントレーは1885年、試行錯誤を経て
顕微鏡に
カメラを接続した装置を開発し、史上初めて雪の結晶を写真撮影することに成功しました。
ベントレーは冬の屋外でじっと待って、落ちてきた雪片を羽根を使ってレンズの下に置き、1分半の露出時間を経て雪の結晶を撮影していました。
以下の写真が、実際に
ベントレーが撮影した雪の結晶です。
ベントレーは1885年に初めて雪の結晶を撮影してから1933年に亡くなるまで、合計で5000個以上もの雪の結晶を撮影しました。
ベントレーは1903年、撮影した写真のうち500枚を火災や事故による損失から保護するため、スミソニアン博物館に寄贈しました。記事作成時点では、スミソニアン博物館のウェブアーカイブでこれらの写真の一部を見ることができます。

また、亡くなる直前の1933年の秋には
アメリカ気象局の物理学者であるウィリアム・ハンフリーズとともに、雪の結晶写真2300枚をまとめた書籍「Snow Crystals(雪の結晶)」を出版しました。