仕事から帰ると、まっすぐに颯太を抱きしめ、
家事も率先して手伝ってくれる。私のきげんをうかがい、少しでも不ふきげんな顔をすると、「大丈夫?」と心配してくれる。
彼の真剣な態度を見て、私の心のわだかまりが、少しずつやわらいでいった。
「本当に後悔しているんだな。きっともう大丈夫」
と、自分に言い聞かせていた。
そんなある日の夜…雄太が帰宅するなり、深刻な顔で切り出したのだ。
「実は…金をだまし取られて…」
彼は、重い口を開いた。私は、胸がざわつくのを感じた。
何かの問題に巻き込まれている。そんないやな予感が、私の背筋を冷たくした。
彼の話に耳を傾けると、信じられない事実が浮かびあがった。またしても、「
出会い系サイト」の話だ。私は耳をうたがった。
「ママ活ってやつなんだけどさ…
富裕層の女性と遊んだら、簡単に大金が稼げるって言われて…」
雄太は、たんたんと語り始めた。
夫の口から語られた「ママ活」
「は?何言ってんの?また出会い系サイトに登録したってこと?」
私の声は、気づけば怒りにふるえていた。
雄太は、「簡単に稼げる」という言葉を信じ、いくつかの有料サイトに登録してしまったそうだ。
そして、その登録料として何万円もだまし取られたという。
(どうして、またそんなことを…。こりたはずじゃなかったの?)
「本当に、仕事がきつくて頭がおかしくなってたんだ。俺もなんであんなことしたのか、自分でも理解できなくて…」
彼の言葉は、私には何の説得力も持たない。つかれていたから…ストレスがたまっていたから…それは、前回の裏切りの時と同じ言い訳だ。
「ママ活って言っても、もし、体の関係を求められても、拒否するつもりだったんだ…。簡単に稼ぎたかっただけだから」
そんな言い訳、信じられるわけがない。
彼はまたしても、同じ過ちをくり返そうとしていたのだ。私の心は、彼から完全に離れていくのを感じた。
あとがき:完全に心が離れてしまった瞬間
美咲の信頼を完全に打ち砕いた、雄太…。一度目の過ちの後、必死に誠実な態度を取ることで、美咲と関係修復を試みました。ですが、彼が2度目の「過ち」を告白したことで、その努力はすべてムダになります。
美咲は雄太の行動が、単なる気の迷いではなく、彼の本質的な問題であると悟ります。夫の「つかれていたから」という言い訳は、もはや通用しません。2人の心の距離は決定的なものとなり、美咲の心は雄太から完全に離れてしまったと言えるでしょう。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: kanako_mamari
(配信元: ママリ)